1973年7月11日午後3時、ブラジル・リオデジャネイロ発フランス・パリ行きヴァリグブラジル航空820便ボーイング707-345C(PP-VJZ)が、パリのオルリー空港に着陸進入中、火災のために不時着を試み、滑走路端から約5Kmの同国エソンヌに墜落した。
この事故で乗員17名、乗客118名、計135名のうち、乗員7名、乗客117名、計124名が死亡し、乗員10名、乗客1名、計11名が重軽傷を負った。
火災の火元として後部右側のラバトリーの洗面ユニットが疑われたが、具体的な原因は特定できなかった。事故機は不時着の際、脚と左翼を折損しエンジンは脱落した。そのまま500m暴走した事故機は激しく炎上した。死者のうち123名は一酸化炭素あるいは他の有毒ガスによるものであり、この事故を契機に耐火性ごみ箱の設置、機内からの可燃性物質の排除、ラバトリー内の禁煙などが各国で義務付けられるようになった。