事故詳細

(事故No,19721229a)

 1972年12月29日午後11時42分頃、アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク発同国フロリダ州マイアミ行きイースタン航空401便ロッキードL1011トライスター1(N310EA)が、マイアミ空港西北西約30Kmのエバーグレイズ国立公園の湿地帯に墜落した。この事故で乗員13名、乗客163名、計176名のうち乗員5名、乗客98名、計103名が死亡し、73名が重軽傷を負った。
 事故機は着陸進入中ノーズギアが降りて固定されたことを示す青色の警告灯が点灯しなかったため自動操縦を用いて着陸復行し、ノーズギアが降りていることを確認したうえで青色の警告灯の交換を行っていた。その際パイロットのひとりが誤って操縦桿を押したため、自動操縦は解除され、機体は降下を始めた。さらに運航乗務員は皆、警告灯の交換に集中し、誰も自動操縦が解除されたことにも、降下し続けていることにも墜落の寸前まで気づかなかった。
 本件はワイドボディー機としては初の惨事であった。余談ではあるが、この事故後にイースタン航空に相次いで起こった奇怪な現象については「エアサスぺリア」(邦題)という題名で映画化された。

◎関連文献(刊行年順)
著者名書 名出版社刊行年頁 数
村上耕一
斎藤貞雄
「機長のマネジメント」産能大学出版部1997年60頁〜68頁
デビッド・ゲロー「航空事故」(増改訂版)イカロス出版1997年112頁〜115頁
宮城雅子「大事故の予兆をさぐる」講談社(ブルーバックス)1998年153頁〜154頁
加藤寛一郎「墜落 第二巻 新システムの悪夢」講談社2001年96頁〜122頁
デイヴィッド・オーウェン「墜落事故」原書房2003年168頁〜173頁
上記文献のうち現在も流通しているものについてはこちらで入手できます。
 


(C)1999-2004 外山智士
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