1970年11月14日午後7時36分、アメリカ・ノースカロライナ州キンストン発同国ウェストヴァージニア州ハンティントン行きSouthern Airways932便DC-9-31(N97S)が、着陸進入中にハンティントンの西約1.6kmの地点に墜落した。
この事故で乗員4名、乗客71名、計75名全員が死亡した。乗客の中にはマーシャル大学フットボールチームの選手36名、コーチングスタッフ5名が含まれていた。
事故機は、午後6時38分キンストンを出発し、ハンティントンアプローチコントロールとは午後7時23分に交信を開始した。管制官はハンティントン・トライステート空港の滑走路11へのローカライザーアプローチを許可した。午後7時34分、事故機はアウターマーカー通過を管制官に報告し、着陸許可を受けた。事故当時の天候は霧と小雨で雲は低く垂れこめていた。事故機は最低降下高度(MDA)以下に降下して、滑走路の手前約1.6kmの丘の木々に衝突して墜落し、炎上した。
滑走路が目視出来ない悪天候下の非精密進入において、最低降下高度以下に降下したことが、推定原因とされたが、この降下の理由について事故調査委員会は、気圧高度計を使用すべきところを電波高度計を使用したためか、あるいは気圧高度計が故障したためか決定出来なかった。なお、副操縦士がコールアウトを適切に行わなかったことや機長が進入の間、自動操縦の使用を継続したこともあわせて指摘された。
事故機は1969年に製造された。