1970年2月21日午後1時15分(時刻については午後1時34分との情報もある)、スイス・チューリッヒ発イスラエル・テルアビブ行きスイス航空330便コンベアCV-990-30A-6(HB-ICD)が、チューリッヒ近郊で墜落した。
この事故で、乗員9名、乗客38名、計47名全員が死亡した。
離陸9分後にパイロットは客室与圧に異常が発生したことと空港へ引き返していることを管制官に報告し、次いで、後部貨物室での爆発が疑われる旨も報告した。空港へ引き返す途中で、事故機は、電力を喪失し、航法のための計器類も使えなくなった。コックピット内には煙が充満し、森に墜落した。
事故調査の結果、客室後方に仕掛けられた爆弾が離陸直後に爆発したことが分かった。パレスチナの過激派によってイスラエルの住所に宛てて送られた小包の中に高度の変化で起爆する爆弾が収められていたものと見られている。
なお、同じ日にフランクフルト発ウィーン行きのカラベルも離陸後に機内に仕掛けられた爆弾が爆発したが、この便は無事に着陸している。
事故機は1962年に製造された。