1968年3月5日午後8時32分、ペルー・リマ発エクアドル・キト経由ベネズエラ・カラカス経由フランス領西インド諸島グアドループ島ポワンタピトール経由フランス・パリ行きエールフランス212便ボーイング707-328C(F-BLCJ)が、グアドループ島ポワンタピトールのル・レゼ空港に着陸進入中、空港の南南西約25Kmのラ・スフリエ山の尾根(標高4000ft付近)に墜落した。
この事故で乗員11名、乗客52名、計63名全員が死亡した。
事故機は、ビジュアルアプローチで進入中で、事故の2分前にはポワンタピトールの街を視認したことを管制に連絡していた。事故調査の結果、事故2分前の事故機の位置ではポワンタピトールを見ることは不可能で、バステールの街と見誤っていたことが分かった。事故機のパイロットは管制との交信状態が悪いことなどから焦り、通常のアプローチコースを逸脱し、早く着陸しようとした。また無線標識を用いて自機の正確な位置を把握することもしなかった。結果として誤った地点から降下を開始することとなり、安全最低高度以下にまで機体を降下させ墜落に至った。なお、事故機のフライトレコーダーは回収されず、パイロットの具体的な操縦等については明らかにならなかった。