1968年2月29日、ソビエト連邦(当時)ロシア共和国モスクワから同国ロシア共和国クラスノヤルスクを経由し同国ロシア共和国ペドロパブロフスク・カムチャッキーに向かっていたアエロフロート航空のイリューシンIL-18D(SSSR-74252)が、同国ロシア共和国ブラーツク近郊上空高度26000ftを巡航中に突然急降下し墜落した。
この事故で乗員9名、乗客73名、計82名全員のうち、乗員9名、乗客72名、計81名が死亡し、乗客1名が軽傷を負った。
事故調査の結果、パイロットは燃料漏れに気付いて降下を開始したが、何らかの理由で、遭難信号を出す間もなく激しい急降下に陥り、高度10000ft付近で4基全てのエンジンが機体から離脱し、空中分解したことが分かった。残骸には空中火災の痕跡が見られたが、墜落あるいは急降下にどのように関与したかは明らかにならなかった。唯一軽傷で救助された乗客は、空中分解により座っていた座席の周囲が大きな一つの破片となり風を受けて緩やかに落下し、地上の樹木に引っかかったため九死に一生を得ることが出来た。
◎関連文献(刊行年順) |
著者名 | 書 名 | 出版社 | 刊行年 | 頁 数 |
デビッド・ゲロー | 「航空事故」(増改訂版) | イカロス出版 | 1997年 | 80頁 |