1967年6月30日、台湾・台北発英国領香港(当時)行きタイ国際航空601便シュドアビアシオンSE-210カラベル3(HS-TGI)が、香港・啓徳国際空港へ着陸進入中、海上に墜落した。
この事故で乗員7名、乗客73名、計80名のうち乗客24名が死亡した。
事故機は台風による強い暴風雨の中をILSアプローチで進入中であった。機長は地上物標を探すのに注意を裂かれており、最低高度である415ftを割り込んで降下していることに気がつかなかった。事故当時は副操縦士が操縦していたが、グライドスロープを80ft下回ったとき、急に機首方位を変更して、そのまま高い降下率に陥り、滑走路手前の海上に墜落した。
機長は、タイ国際航空が低視程時の進入について定めた「captain monitored」の手順を厳守せず、アプローチを十分にモニターしなかった。副操縦士は、最低高度以下に降下した後で操縦を誤って高度を喪失した。高度の喪失にはダウンドラフトが関与したと推測された。
事故機は1960年に製造された。