(事故No,19651108a)
1965年11月8日午後7時2分、アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク発同国ケンタッキー州シンシナティー行きアメリカン航空383便ボーイング727-23(N1996)が、シンシナティー空港に有視界飛行方式で進入中、空港の手前3.7Km、滑走路面より67mも低い地点に墜落した。
この事故で、乗員6名、乗客56名、計62名のうち58名が死亡した。
回収された残骸からは、機体の異常を示す証拠は見出し得なかった。
事故機は悪天候の中、ビジュアルアプローチを選択していたが、高度計のモニターを怠っていた。夜間においては墜落現場よりも標高が低いオハイオ川周辺の灯りだけがパイロットの目に入る唯一の地上物標となっており、自機が充分な高度にあると誤認し降下を続けた可能性があった。しかしながら、悪天候下に何故ILSアプローチを選択しなかったのかが疑問として残った。
事故機は1965年に製造された。
◎関連文献(刊行年順) |
著者名 | 書 名 | 出版社 | 刊行年 | 頁 数 |
デビッド・ゲロー | 「航空事故(増改訂版)」 | イカロス出版 | 1997年 | 63頁〜64頁 |
加藤寛一郎 | 「墜落 第九巻 着陸、危険な時間」 | 講談社 | 2002年 | 30頁〜47頁 |