事故詳細

(事故No,19640709a)

 1964年7月9日午後6時15分、アメリカ・ペンシルヴェニア州フィラデルフィア発同国ワシントンD.C.経由同国テネシー州ノックスヴィル経由アラバマ州ハンツヴィル行きユナイテッド航空823便ヴィッカーズ745Dバイカウント(N7405)が、巡航中にテネシー州Parrottsvilleの北東約2マイルの地点に墜落した。
 この事故で、乗員4名、乗客35名、計39名全員が死亡した。
 事故機はワシントン・ナショナル空港を午後4時36分に離陸した。Parrottsville近郊上空で、煙を引きながら低高度を不安定に飛行する事故機の姿が目撃された。その後、事故機は機首を上げた姿勢でコントロールを喪失し、左主翼と機首を下げて墜落した。
 客室床下で発生した火災が、燃え広がって客室に及び、遂にはコントロールケーブルを焼損し、事故機のコントロールを喪失させた。乗客の一人は火災から逃れようと脱出を試みて、第4非常脱出窓もろとも転落して死亡した。
 事故機に搭載されたバッテリーや乗客の手荷物の中身などから出火したと考えられ、調査されたが、結局火元は明らかにならなかった。実験の結果、コックピットに致死量を超える濃度の二酸化炭素が放出された可能性があることが明らかになり、パイロットが墜落までに意識を喪失していたものと推測された。
 事故機は1955年に製造された。


(C)2004 外山智士
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