1963年11月8日午後5時59分、フィンランド・ヘルシンキ発同国トゥルク経由同国オーランド諸島マリエハムン行きフィンランド航空217便DC-3(OH-LCA)が、最終進入中にマリエハムンに墜落した。
この事故で乗員3名、乗客21名、計24名のうち、乗員3名、乗客19名、計22名が死亡した。
事故機は午後5時20分にトゥルクを出発し、巡航高度2000ftで飛行した後、午後5時57分には空港近くのNDB上空の通過を管制に報告した。事故機は霧の中を着陸進入中に滑走路端から約1470m地点で高度がほとんどない状態で木々に衝突し、反転して炎上した。
事故調査委員会は事故原因がパイロットの高度の誤解によるものだと考えていたが、当初はそれが、高度計の誤った表示によるものかヒューマンエラーによるものかを断定することは出来なかった。しかし、現場から回収された機長席の高度計からは、誤表示をするに十分な欠陥が発見された。事故調査報告書は事故原因について、気象がマリエハムン空港への進入時に認められている最低気象条件を割り込んだ状態で行われた計器進入中に高度計が誤った表示をした結果、最低安全高度以下に降下し、進入経路上の木々に衝突したと述べた。