事故詳細

(事故No,19630812a)

 1963年8月12日世界標準時午後1時19分、フランス・リール発同国リヨン行きエールアンテール(エールフランスの前身)2611便Vickers 708 Viscount(F-BGNV)が、着陸進入中にリヨンの北約24kmの郊外に墜落した。
 この事故で乗員4名、乗客16名、計20名全員と地上の1名の合計21名が死亡した。
 事故機は世界標準時午前11時51分にリールを離陸し、計器飛行方式でリヨンに向かった。世界標準時午後1時に高度15000ftから降下を開始し、9分後にTramoyesの上空高度4000ftを報告した。管制官はTramoyes上空高度3000ftで一時待機するように指示したが、この空域には強い嵐が存在し、パイロットは2500ftへの降下の許可を要求した。その後、管制官はリヨン空港滑走路17への直線進入を許可し、この交信を最後に事故機は消息を絶った。墜落直前、非常に低い高度を嵐の中心がある東の方角へ向けて飛ぶ事故機の姿が目撃されている。事故機は木々に衝突した後、農家の屋根と電信柱に立て続けに衝突して墜落した。
 事故調査報告書は、リヨンの進入管制の指示で待機していた空域の天候が非常に悪かったことが事故の原因であるとし、落雷の閃光がパイロットの視力を一時的に奪い、機長、副操縦士とも操縦が出来ない状態に陥った可能性についても言及した。
 事故機は1954年に製造された。


(C)2004 外山智士
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