事故詳細

(事故No,19630703a)

 1963年7月3日午前9時9分、ニュージーランド・Whenuapai(オークランド)発同国タウランガ行きNew Zealand National Airways(ニュージーランド航空の前身)441便DC-3(ZK-AYZ)が、降下中に同国Ngatamahinerua山に墜落した。
 この事故で、乗員3名、乗客20名、計23名全員が死亡した。
 事故機は午前8時21分にオークランド北西のWhenuapai空軍基地を出発した。事故機は高度2460ftでカイマイ山脈Ngatamahinerua山の岩壁に墜落した。
 事故当時、カイマイ山脈の風下側には強烈な下降気流が存在した。その下降気流は山脈の山頂の標高より下を飛行する航空機に影響を与えるものであった。事故機はこの下降気流の遭遇し、有効なコントロールも高度の回復も出来ないまま墜落した。関与要因として、機長が自機の正確な位置を知らないまま時期尚早な降下を開始したことが挙げられたが、同時に、機長はこの空域の最低安全高度までの降下を決定したに過ぎず、ニュージーランドの民間航空当局が最低安全高度を決定する際に、カイマイ山脈を山地ではない土地として分類した上で最低安全高度を低めに決定していたことを指摘した。その他にWenuapaiとタウランガ間の上空の風について誤解を招きやすい予報が為されていたことも関与要因として指摘された。


(C)2004 外山智士
ホームページに戻る 民間航空データベーストップページに戻る 世界の航空事故総覧トップページに戻る 全件表示に戻る 年代別検索に戻る 航空会社別検索に戻る 機種別検索に戻る 事故発生国別検索に戻る