1963年2月12日午後1時48分、アメリカ・フロリダ州マイアミ発同国イリノイ州シカゴ行きノースウエストオリエント航空705便ボーイング720-051B(N724US)が、上昇中にマイアミ近郊のフロリダ州エバーグレーズに墜落した。
この事故で乗員8名、乗客35名、計43名全員が死亡した。
事故機は午後1時35分マイアミ国際空港を離陸し、午後1時42分に悪天候を避けるため方位270度に変針することを報告した。最後の交信は、高度17500ftを上昇中であることを報告するものであった。事故機は雷雨の空域に突入し、激しい乱気流に見舞われた。事故機はまず上昇気流のエリアに入り、次いで下降気流に遭遇し、急降下に陥った。パイロットが急降下から免れようと試みるうちに過度のGフォースにより機体は空中分解した。事故機はマイアミ国際空港の南西約37マイルの地点に墜落した。
パイロットは激しい乱気流に遭遇した際、飛行姿勢を維持する代わりに飛行速度を維持することに専念していたものと推測され、その結果、両主翼に過度の負荷がかかり、両主翼が胴体から分離することとなった。事故調査報告書は、激しい垂直方向の気流の変化と垂直方向のコントロールの大きな変位が相互に不利に働き、回復困難な状況に陥ったことを推定原因とした。天候は予報よりもかなり悪く、この点も事故の誘因となった。現代的には本件事故原因となった気流の乱れをマイクロバーストと解して差し支えないが、当時は、マイクロバーストが科学的に解明されていなかったため、このような表現となっている。
事故機は1961年に製造された。