1963年2月1日午後5時15分、キプロス・ニコシア発トルコ・アンカラ行きMEA中東航空(本社:レバノン)265便ビッカーズ・バイカウント754D(OD-ADE)とトルコ空軍のダグラスC-47(CBK-28)が、アンカラの上空で空中衝突し、両機とも市街地に墜落した。
この事故でMEA中東航空機の乗員3名、乗客11名、計14名全員とトルコ空軍機の乗員3名全員、地上の住民70名の合計87名が死亡し、地上の住民50名以上が重軽傷を負った。
事故当時は現場付近は雲がなく、視程も15Km程度あった。MEA中東航空機はトルコ空軍機の後方から接近したが、MEA中東航空機からは角度の関係で衝突の直前までトルコ空軍機を視認出来なかったと推測された。なお、衝突のあった空域はアンカラのエセンボガ空港へのアプローチコースと空軍の訓練空域が重複していたが、トルコ軍の管制当局と民間航空の管制当局で調整や連絡が行なわれることもなく放置されていた。