1962年11月30日午後9時45分頃、アメリカ・ノースカロライナ州シャーロット発同国ニューヨーク州ニューヨーク行きイースタン航空512便DC-7B(N815D)が、ニューヨーク・アイドルワイルド空港(当時:現ケネディー国際空港)へ着陸復行中に墜落した。
この事故で乗員6名、乗客45名、計51名のうち乗員4名、乗客21名、計25名が死亡した。
事故機は午後7時41分シャーロットを出発し、計器飛行方式でニューヨークに向かった。アイドルワイルド空港周辺の気象は霧のため悪化していた。パイロットはILSで最終進入中、急激な視程の悪化により地上物標を見失ったため、進入を中止し着陸復行することを決断した。この時事故機は、接地点を約1000ft通過し高度は約25ftであった。脚は格納され、フラップは20度、エンジンの出力は上昇出力以上に設定されたが、機首上げは必要なピッチ角9度に満たなかった。事故機は、滑走路4R端から3460ftの地点で6度の左バンク、3〜5度の機首上げ、速度135ノットで第1、第2プロペラを地面に接触させ、機体はそのまま滑走路4R端から約3600ft地点の高さ約3ftの土塁に激突し大破した。着陸復行中のパイロットの操縦技術が十分ではなかった点が事故原因とされた。事故機の機首上げが9度に満たなかった原因は、地上物標を失ったことにより計器のみを参照して飛行する体制に移行する間、速やかな計器への順応を欠いたためであるとされた。
事故機は1956年に製造された。