1962年11月26日午前9時9分、ブラジル・サンパウロから同国リオデジャネイロに向かっていたヴァスプ・ブラジル航空のSAAB Scandia 90A-1(PP-SRA)が、高度2400mを巡航中に同国Paraibunal近郊の上空で、同国リオデジャネイロ発同国Marte行きのセスナ310(PT-BRQ)と衝突し、両機とも墜落した。
この事故で乗員5名、乗客18名、計23名全員とセスナの乗員乗客4名全員の合計27名が死亡した。
ヴァスプ・ブラジル航空機はサンパウロを午前8時44分に離陸し、計器飛行方式でリオデジャネイロに向かった。ヴァスプ・ブラジル航空機からの最後のポジションレポートは午前9時3分、サンジョゼドスカンポス近傍を通過したとのものであった。セスナ機はリオデジャネイロを出発後は有視界飛行方式でMarteを目指していた。同じ航空路AB-6を同じ高度2400mで対面から反対側に向けてそれぞれ飛行していた両機は、空中衝突し墜落した。事故調査報告書は両機のパイロットが適切な他機への警戒を維持しなかったことを主な事故原因とした。なお、本件事故後、ノータムは変更され、航空路AB-6での有視界飛行方式での飛行は禁止された。
ヴァスプ・ブラジル航空機は1951年に製造された。