1962年3月1日午前10時8分、アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク発同国カリフォルニア州ロサンゼルス行きアメリカン航空001便ボーイング707-123B(N7506A)が、ニューヨーク国際空港を離陸直後、海上に墜落した。
この事故で乗員8名、乗客87名、計95名全員が死亡した。
アメリカ民間航空委員会(CAB)の調査の結果、方向舵の制御システムのラダーサーボ機構の電圧レート発電器内で電線ケーブルの束がショートし、異常な信号が発生して方向舵が右に大きく取られ、操縦不能に陥ったことが分かった。ショートの原因は、製造過程においてケーブルの結束に使われたピンセットの扱いが不適切でケーブルに傷がつき、機材が使用されるにつれ、そのケーブルの損傷部分がもろくなり、遂にショートしたものと推測された。これに対しFAAは、事故機のハイドロ・ブースト・システムに使用された誤ったボルトが脱落したために操縦が不能になったとの独自の見解を示したものの、CABの指摘するケーブルの損傷について点検するよう耐空改善命令(AD)を発行した。