1961年7月11日午前11時36分頃、アメリカ・ペンシルベニア州フィラデルフィア発同国ネブラスカ州オマハ経由同国コロラド州デンバー行きのユナイテッド航空859便DC-8-12(N8040U)が、デンバーのステープルトン空港で着陸に失敗して大破炎上した。
この事故で乗員7名、乗客115名、計122名のうち乗客17名と整備車輌の運転手1名の合計18名が死亡し、44名が重軽傷を負った。
事故機は、オマハからの離陸に際し油圧にトラブルが発生していたが、マニュアルに定められた手順を用いて飛行は継続された。デンバーへの進入時にフラップを25度に下ろそうとした際、油圧が0になった。油圧システムセレクターはNo,3 (フラップとギアダウンロック)が選択され、進入は続けられた。 接地後、逆噴射の推力が加えられたが、直後に機体の方向制御が不能になり、滑走路から離脱し、新たに建設中の誘導路に墜落した。機体は数台の空港関係車輌を巻きこみ大破炎上した。
NTSBは、逆噴射の操作がなされたとき、油圧の異常によって第1、第2エンジンの逆推力装置が故障していたため機能せず、結果として非対称推力が発生したことを推定原因とした。また、副操縦士が逆噴射を行う際にスラスト・リバース・インジケーターをモニターし損なったことを関連する要因として指摘した。
事故機は1961年に製造された。