1960年9月29日午後0時15分、スイス・ジュネーブ発イタリア・ローマ経由ギリシア・アテネ経由エジプト・カイロ行きユナイテッド・アラブ航空(エジプト航空の前身)738便ビッカーズ739Bバイカウント(SU-AKW)が、巡航中にイタリア・エルバ島の北方約17マイルのティレニア海上に墜落した。
この事故で乗員4名、乗客17名、計21名全員が死亡した。
事故機は、午前11時5分にジュネーブを離陸後、航空路A3を飛行し、高度21000ftでエルバ島付近に到達した。パイロットは悪天候を回避するために機首方位の変更を管制に要求した。管制官は機首方位の変更を許可したが、それが最後の交信となった。残骸は殆ど回収されなかった。事故機は、強力なサンダーストームの空域に入り込んだために、コントロールを喪失したか、機体の主要部分の一部あるいは全部が破壊され、墜落に至ったと推定されている。
事故機は1960年に製造された。