1960年1月21日、アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク発ジャマイカ・モンテゴ経由コロンビア・バランキア経由同国ボコダ行きアビアンカ航空671便ロッキードL-1049E-55スーパーコンステレーション(HK-177)が、モンテゴ・モンテゴベイ空港に着陸する際激しく接地し、バウンドした後滑走路を逸脱して横転した。
この事故で乗員7名、乗客39名、計46名のうち乗員2名、乗客35名、計37名が死亡した。
事故機はニューヨークからモンテゴに向けて飛行中に第3エンジンが不調となり、マイアミ空港に臨時着陸して修理を行った。その途中で他のエンジンにも異常が発見され修理した。臨時着陸から約7時間後にモンテゴに向かっていた。
事故調査報告書は、正常に機能していない航空機を操縦することによる精神的緊張によってもたらされる疲労は正常な状態での勤務の20時間以上にも匹敵することや、行った任務の多様さによってももたらされる疲労は異なることを指摘し、単に就業規則上で何時間以上の連続勤務を行わないようにするといった対策は、真に疲労をもたらす要因を見失っている旨も指摘している。その上で事故機のパイロットが直面した状況では誤った判断をする可能性は充分にあるとした。
本件航空事故調査報告書は、航空事故調査において初めて疲労について正確に指摘したものとして評価されている。
事故機は1954年に製造された。
◎関連文献(刊行年順) |
著者名 | 書 名 | 出版社 | 刊行年 | 頁 数 |
デヴィッド・ビーティ | 「機長の真実」 | 講談社 | 2002年 | 280頁 |