1957年8月11日午後2時15分、イギリス・ロンドン発アイスランド・ケフラヴィック経由カナダ・ニューファンドランド島グース・ベイ経由同国オンタリオ州トロント行きマリタイム・セントラル航空(本社:カナダ)のダグラスDC-4(CF-MCF)が、同国ケベック州イスドゥーン近郊に墜落した。
この事故で乗員6名、乗客73名、計79名全員が死亡した。
墜落の原因は特定できなかったものの、事故機は、強い乱気流に遭遇し、操縦不能になったものと推測された。事故機は本来給油のために着陸する予定であったグース・ベイを通過してトロントに向かっていた。このため燃料が少なくなり機体が乱気流に持ち上げられた際にエンジンに燃料が供給されずエンジン停止を招き、これが残りのエンジンの制御不能とピッチの増加と失速を招いた可能性や、残燃料の少なさがネックとなり、乱気流を回避するようなルートをパイロットに決断させなかったことなどが事故の要因として検討された。また、事故機のパイロットは事故前約20時間に渡って操縦し続けており、疲労の極みにあったことも関連要因の一つとして挙げられた。この事故を契機にカナダでは航空機の乗務員の乗務時間の制限が法律で定められることになった。