1954年4月8日午前10時3分、カナダ・ブリテッシュコロンビア州バンクーバーに向かっていたトランスカナダ航空のCanadair C-4-1 Argonaut(CF-TFW)が、巡航中にカナダ空軍のHarvard Mk. IIとカナダ・サスカチュワン州ムースジョー上空高度6000ftで空中衝突し両機とも墜落した。
この事故でトランスカナダ航空機の乗員4名、乗客31名、計35名全員とカナダ空軍機の乗員1名、地上の1名の合計37名が死亡した。(地上の死者数を2名とする情報もある)
トランスカナダ航空機は承認されたフライトプランに基づいてウィニペグ−カルガリー間の航空路グリーン1を高度6000ftで飛行していた。午前9時57分カナダ空軍機が、ムースジョーにあるカナダ空軍の駐屯地を航法の訓練を行うために離陸した。カナダ空軍機は高度9000ftを目指して上昇中に航空路グリーン1を高度6000ftで横断しようとしたところトランスカナダ航空機と空中衝突した。
残骸の大部分は1軒の家屋に落下して炎上し、住民1名の生命を奪った。
事故調査報告書は、双方の航空機のパイロットに適切な見張りの維持が不十分な点があったとするとともに、カナダ空軍機が航空路を横断する際に、航空路上を飛行する航空機が使用する高度で通過した点と、トランスカナダ航空機からはカナダ空軍機が風防ガラスの左側の支柱に隠れて見えにくかった可能性がある点を指摘した。