事例詳細

(事例No,20070320ji)

 2007年3月20日正午頃、天草発熊本行き天草エアライン201便ボンバルディアDHC-8-103が、熊本空港の手前約9km地点を着陸進入中に脚が全て降りなくなった。同機は手動操作で脚を降ろし、約12分後に熊本空港に着陸した。
 乗員3名、乗客15名、計18名は無事であった。
 同機は午前11時54分に熊本県天草市の天草空港を離陸し、トラブル発生時は着陸進入中で、主脚、前脚とも油圧装置では降りなかった。
 DHC-8については、同月13日に高知空港で発生した全日空機の胴体着陸事故を受けて国土交通省から前脚部分の緊急点検を指示され、天草エアラインでも同機に対し、同月13日に目視検査と作動点検を実施していたが、異常は認めなかった。また、19日には脚の格納扉の自動開閉の点検を行なったばかりであった。また、運航前点検でも異常は確認されなかった。同社では本件について電気系統に異常があったと見ている。
 なお、同機については、2004年1月に作動油が漏れ、主脚が出なくなるトラブルを起こしている。
 同機は同社が保有する唯一のDHC-8であり、1999年に製造され、2000年に就航した。


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