事例詳細

(事例No,20060726ji)

 2006年7月26日午後1時頃、大阪(伊丹)発仙台行きJALエクスプレス2205便MD-81が、離陸のため大阪国際空港でタキシング中に管制官の許可を得ずにA滑走路(長さ1828m、幅45m)に進入し横断、B滑走路(長さ3000m)の手前で停止した。
 乗員乗客85名は全員無事であった。
 同機はB滑走路から離陸の予定であった。グラウンドの管制官は、「A滑走路手前で停止せよ」と指示したが、機長と副操縦士ともこの指示を「B滑走路手前で停止せよ」と聞き違え、副操縦士が「B滑走路手前で停止する」と復唱した。グラウンドの管制官は、同機からの復唱が間違っていたことに気付かなかった。加えて、機長、副操縦士とも、滑走路への進入はタワーの管制官の許可がなくともグラウンドの管制官の許可で進入できると勘違いしていた。本件発生当時、A滑走路に離発着機がなく、大事には至らなかった。タワーの管制官は同機の誤りに気付いたが、運航に支障はなかったため、そのまま離陸させた。 国土交通省大阪空港事務所はJALエクスプレスに文書で注意し、管制官全員に口頭で注意した。


(C)2006 外山智士
他項目へのリンク(クライアントサイドイメージマップ)