事例詳細

(事例No,20051217ji)

 2005年12月17日午後2時30分頃、鹿児島発奄美行き日本航空ジャパン(日本航空インターナショナルの前身)3725便MD-81が、奄美空港に着陸の際、左主翼下の主脚格納扉(金属製)を滑走路に接触させた。
 乗員乗客計150名は全員無事であった。
 同機は、午後2時過ぎ、奄美空港の約5km手前の上空でギアダウンをした際に車輪の格納状況を示す表示灯のランプの色が切り替わらなかった。このため機長は手動操作で車輪を降ろし、奄美空港に着陸したが、その際主脚格納扉が滑走路に接触した。機体は、扉を滑走路面に接触させた状態のまま停止し自力走行できなくなった。
 本件の影響で、滑走路上の機体を駐機場に移動させるとともに、散乱した扉の破片の回収と滑走路点検を行うために約50分間滑走路が閉鎖された。また、同機を使用する予定であった大阪(伊丹)行きの1便が欠航となり、この便の乗客71名は後続便で鹿児島を経由して伊丹に向かった。
 MD-81のシステム上、手動で車輪を下ろした場合は、格納扉が閉められないため、開いたままの状態で着陸せざるを得ず、滑走路に接触したものと見られる。


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