2005年8月23日午後8時過ぎ頃、羽田発徳島行き日本航空ジャパン(日本航空インターナショナルの前身)1439便エアバスA300-600が、和歌山県串本沖上空約8200mを飛行中に機内の気圧が低下したことを計器が表示したため、機長は客室の酸素マスクを手動で降ろした後、高度約8200mから高度約3000mまで緊急降下し、午後8時30分頃に徳島空港に緊急着陸した。
乗員9名、乗客186名、計195名は全員無事であった。着陸後、乗客3名が耳の痛みを訴えたが、負傷者はなかった。
運航乗務員は、スポットアウト後離陸までの間に2系統ある与圧系統のうち1系統の故障を発見したが、残りの1系統で運航可能と判断して、午後7時31分に羽田空港を離陸したが、飛行中に残りの1系統も故障し、機内の与圧が低下して制御不能となった。
着陸後の点検で与圧装置の外気を取り入れるバルブが2つとも故障していることが確認された。排出弁は正常に作動していた。本件発生当時、客室内与圧は高度約2000m相当から約2900m相当に低下したが、排出弁を閉じたことでそれ以上の減圧は避けられた。
国土交通省は翌24日、日本航空に対して保有する同型機25機全てに与圧系統の点検を指示した。