2005年5月8日午前11時40分頃、ブラジル・サンパウロ発アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク経由成田行き日本航空インターナショナル47便ボーイング747-400(JA8072)が、新千歳空港の南東約370kmの太平洋上空高度36000ft(約11000m)を飛行中に計器が急減圧の発生を示したため高度約3000mまで緊急降下して、午後0時51分に新千歳空港に緊急着陸した。
運航乗務員3名、客室乗務員16名、乗客355名、計374名は全員無事であった。急減圧直後に耳の痛みを感じた乗客はいたが、病院に運ばれるには至らず、体調不良を訴えた乗客もいなかった。
客室内では急減圧時に自動的に落下する酸素マスクが全て落ちており、また、乗客らが足元や後方からビューという音とともに冷気が流れ込むのを感じた旨述べていることから、計器の誤表示ではなく実際に急減圧があったとみられる。
着陸後の点検では機体外部、コックピット、客室ともに損傷はなく、与圧系統の故障と考えられた。ニューヨーク出発前の点検では異常は見られなかった。
乗客は、臨時便を含む4便で成田、名古屋、伊丹などに再度出発した。
国土交通省は、本件を重大インシデントに指定した。日本航空は5月9日、同社のウェブサイト上に本件に関するお詫びを掲載した。
2006年7月28日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、同機の与圧装置には故障等の不具合はなかったとする中間報告を公表した。