事例詳細

(事例No,20050430ji)

 2005年4月30日午後6時30分頃、羽田発秋田行き日本航空ジャパン(日本航空インターナショナルの前身)1267便MD-90が、飛行中に主脚ブレーキ用の油圧の作動油量の低下を確認した。同機は運航を継続し、午後7時頃秋田空港に着陸した。
 乗員6名、乗客94名、計100名は全員無事であった。
 パイロットは、離陸約10分後に計器表示により油量の低下を確認したが、運航に支障がないとの判断で運航を継続した。ブレーキ用の油圧は2系統あるが、着陸後の点検では、うち1系統の作動油が3分の1程度まで減少しており、流出した作動油の量は合計約3リットルに及ぶと見られる。右主翼下の主脚ブレーキ付近の油圧ホースから作動油の漏出が確認された。
 着陸時に作動油が滑走路と誘導路に漏れたため、秋田空港では滑走路を午後7時30分頃から約40分間閉鎖した。また本件の影響で羽田空港でも3本ある滑走路のうち、同機が使用した1本を午後7時45分から午後8時30分頃まで点検のため閉鎖した。点検の結果、同空港でも作動油の漏出が確認されたため、午後10時から翌1日午前0時50分頃まで同滑走路と誘導路の清掃作業を行った。羽田空港を離陸前から作動油が漏出していたと見られる。本件による発着便への影響はなかった。


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