事例詳細

(事例No,20050318ji)

 2005年3月18日午後6時45分頃、サイパン発成田行きノースウエスト航空75便ボーイング747が、成田国際空港の南約90kmの太平洋上空高度約4500mを降下中に乱気流に巻き込まれた。
 乗員乗客362名のうち客室乗務員2名、乗客2名、計4名が頭部打撲、頸部捻挫、膝の打撲などの軽傷を負い、成田市内の病院に救急車で運ばれた。
 乱気流遭遇時、機内では着陸態勢に入るためにベルトサインが点灯していた。乗客の証言を総合するとベルトサインが点灯した後、機体が斜めに傾いて真下に落ち、その際シートベルトを着用していなかった数名が宙に浮き、乗客の手荷物や飲み物が散乱した。揺れは数分続いた。
 付近の空域は気圧の谷が通過中で、寒気も入り大気の状態が不安定で、成田航空地方気象台が注意を呼びかけていた。
 なお、同機のパイロットが負傷者の発生を管制官から尋ねられるまで伝えなかったために、着陸が後続機の後になったことが国土交通省の調査で4月1日までに分かった。
 同機は午後7時前、成田国際空港に緊急着陸した。着陸後の点検では機体には損傷は見つからなかった。


(C)2005 外山智士
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