2005年2月24日午後6時8分頃、羽田発宮崎行きスカイネットアジア航空119便ボーイング737-400(JA737D)が、和歌山県串本の東方約120km沖合の太平洋上空高度約10200mを巡航中に与圧低下の計器表示があり緊急降下した。
乗員5名、乗客103名、計108名のうち、女性乗客1名が手の痺れや気分不良を訴えて病院に運ばれ、過換気症候群と診断されたほか、乗客約10名が耳の痛みを訴えた。
同機は午後5時34分に東京国際空港を離陸して巡航中、午後6時8分頃客室内与圧低下の計器表示があったため、高度約3030mまで緊急降下したうえで運航を継続し、午後7時15分、ほぼ定刻通りに宮崎空港に着陸した。客室内では気圧低下のため酸素マスクが一斉に降りるなどした。
国土交通省は、航空法施行規則上の「航空機内の気圧の異常低下」に該当することから本件を重大インシデントに指定した。
同機の修理点検が終了し路線復帰を果たしたのは、2005年3月10日であり、その間、機材繰りがつかずに同社の宮崎−羽田、熊本−羽田の各路線で計71便の欠航便が出た。点検の結果、与圧装置に故障が見られたが機体そのものに異常はなかったため、与圧装置を交換のうえ同機を路線復帰させた。取り外した与圧装置は国土交通省航空・鉄道事故調査委員会が分解して原因を調査することとなった。