1997年10月9日午後9時45分、福岡発羽田行き日本エアシステム(日本航空インターナショナルの前身)316便ボーイング777-200(JA8977)が、千葉県館山の館山VOR/DME西南西約18kmの上空12500ft付近を飛行中に乱気流に遭遇した。
この事故で乗員10名、同社職員1名、乗客383名、計394名のうち、客室乗務員1名が重傷を負った。
事故機は午後8時53分福岡空港を離陸した。揺れが発生した当時、ベルトサインはオンになっており、乗客は全員着席し、シートベルトを締めていたが、客室乗務員は乗客の着席とシートベルト装着を確認するために巡回しており、着席していなかった。揺れにより8名の客室乗務員全員が一瞬宙に浮き、床に落下した。この際客室乗務員1名が右手首を骨折した。運輸省は本件を航空事故に指定した。
1998年11月27日、運輸省航空事故調査委員会は報告書を公表し、乱気流遭遇直前に機長から客室乗務員に向けて揺れに関する注意喚起がなされたが、全員に伝わる間もなく大きな揺れに見舞われたものと推定された。日本エアシステムは1998年7月1日付で時間的余裕をもってシートベルト着用サインを点灯させるようにフライト・オペレーションズ・インフォメーションで社内周知を図った。