事故詳細

(事故No,19880110ja)

 1988年1月10日午前9時36分頃、米子発大阪行き東亜国内航空(日本航空インターナショナルの前身)670便YS-11-109「なると」(JA8662)が美保飛行場(米子空港)から離陸する際、尾翼の凍結等により過走帯の末端からオーバーランし、沖合約50mの中海に突っ込み中破した。
 この事故で乗員4名、乗客48名、計52名のうち乗客8名が軽傷を負った。
 事故当時、米子空港の気温は1℃で、小雪が間断なく降っていた。
 1988年10月28日、事故調査委員会は事故原因について、昇降舵、水平安定板に付着した水を含んだ雪(スラッシュ)が離陸滑走中に凍結し、V2の段階では昇降舵が効かず上昇できなくなったうえに、滑走路上も水を含んだ雪のために滑りやすい状態であったために制動が効きにくくオーバーランしたとの結論を出した。さらに事故調は昇降舵の氷結は、機長が出発前に防氷作業の実施を指示しなかったことが誘因となったとしている。


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