事故詳細

(事故No,19861026ja)

 1986年10月26日午後8時頃、タイ・バンコク発フィリピン・マニラ経由大阪行きタイ国際航空620便エアバスA300-600(HS-TAE)が高知県土佐湾上空を飛行中、爆発が発生し、機体後部を損傷、急減圧が発生し、油圧系統1系統が損なわれるなど中破した。同機は午後8時40分、大阪空港に緊急着陸した。
 この事故で乗員14名、乗客233名、計247名のうち乗員3名、乗客11名、計14名が重傷を負い、乗客95名が軽傷を負った。
 事故調査委員会の調査と大阪府警の捜査により、乗客が密輸目的で所持していた手榴弾が左後部ラバトリーで爆発し、後部ラバトリーが破損、圧力隔壁が破損したことが判明した。
 圧力隔壁破損による急減圧と油圧系統損傷による操縦困難というシチュエーションは、多くの人々に前年の8月12日に発生した日航ジャンボ機墜落事故を思い起こさせ、震撼とさせた。


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