1972年5月15日午後5時34分頃、羽田発福岡行き日本航空(日本航空インターナショナルの前身)369便DC-8-61が、羽田空港で離陸滑走中に滑走路を逸脱して滑走路端から約1030mの地点で擱座し中破した。
この事故で乗員9名、乗客243名、計252名のうち乗客15名が軽傷を負った。
滑走路に正対しないうちに離陸滑走を開始したこともあり、雨のため滑りやすくなっていた滑走路で左に偏り始めたが、すぐに修正しなかったために偏向が大きくなり、この修正のために第1エンジンの出力を大きくしたところ、逆に右に大きく偏向し滑走路を逸脱するに至った。なお、本件については、滑走路上に付着したゴム片が路面を滑りやすくしていた可能性が指摘されていたが運輸省はこの点を否定した。
1972年10月5日、警視庁羽田空港警察署は機長を業務上過失傷害罪と業務上過失航空機破壊罪の容疑で起訴し、1976年3月23日東京地裁判決で禁錮8ヶ月、執行猶予3年が確定した。
◎関連文献(刊行年順):書名のリンクをクリックするとamazonの該当書籍の紹介ページが参照出来ます。 |
著者名 | 書 名 | 出版社 | 刊行年 | 頁 数 |
柳田邦男 | 新潮文庫 | 1986年 | 422頁〜437頁 |