黐木舎


平成12年(2000年)
4月






4月20日(木)雷雨、曇り
午前2時頃寝たのだと思う。
ガァーンンンンと云う音に飛び起きる。
またしても地震か?
何事が起こったのかその時分からなかった。
一瞬の静寂の中に、閉じている瞼を通して閃光が感じ取られたかと思うと、耳をつんざかんばかりの雷鳴がした。
雷か。
雨音もしている。
窓の外を見ると、低くたれ込めた雲の上で雷が光ったのであろう。
どす黒い雲が一瞬青く光りやがて白くなり、元のどす黒い雲に帰ろうとするとき、雷鳴が轟く。
時計を見ると午前3時、眠い。
そうして、激しい雨音。
眠い。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
寝てしまったのか。
時計を見ると午前7時である。
雨も止んでいる。
パラパラと楠の葉っぱの散る音。
楠は春に落葉する。
起きて境内の掃除をするか。
事務所に入り日めくりのカレンダーをめくる。
4月20日(木) 旧暦では3月16日(赤口) 穀雨。
そうか今日は穀雨であったのかと思うと、早朝の雷雨は親しく思われてきた。

「穀雨」
春の太陽が強さを増すこの頃の雨は、五穀の成長に天の慈雨と云う意味で、穀雨と呼ばれる。

今年は五穀豊穣、日本の景気も良くなってもらわないと。
風神さん、雷神さん良くお願いします。


4月14日(金)晴れ
今日西田画廊から小さな小包が届いた。
何かと封を開けると、可愛い金髪の子供が「万引きするで。」と言う物騒な紙袋を持っている写真。
こりゃベネトン写真よりすごいわと思いながら裏を見ると、イチハラヒトコさんの個展の案内所。
(知って居ながらこの様に書く白々しさ。)
西田画廊のホームページも無くなったことだしここで宣伝しておきましょうか。


イチハラヒロコさんの個展
「奈良イチハラランド」
2000年4月29日(土)〜5月28日(日)
4月29日(土)は16:00〜18:30 party
参加自由無料です。
布忍神社でイチハラヒロコ恋みくじ引いて持ってる人、持っていってサインをしていただきましょう。
勝手にこんなん書いて良いのかな。
(何故かしらこの日私会議有り行けまへんがな、後日行くことにしましょう)
5月6日(土)16:00スライドレクチャー
参加費1,000(ドリンク付き)
西田画廊
奈良市大宮町1−7−12
Tel 0742-35-2455


4月13日(木)晴れ
今日はなんと良い天気だろうか。
それなのに朝から頭が痛い、朝起きようとすると目の奥がズキンと痛む。
頭痛など起こしたことのない私が起こす、とどうも大げさに思われるが本当に痛く気分も悪い。
今日は大安で神社は忙しい。
11時から地鎮祭がある。頭が痛いなんて云ってられない。
昨日の酒が悪かったのか。
ビール大ジョッキ2杯で二日酔いはないだろう。
昼からは少し暇になるので、禰宜に社務のことを任せて寝ることにする。
昼間から寝るというのは、何か引け目を感じるが仕方がない。
頭痛薬を呑んで寝た。
起きると自転車屋から自転車が届いているという。

これには深い悲しい訳がある。
3ヶ月余り前の寒い日のことである。
知り合いの自転車屋に行くとそこに真新しいマウンティングバイクが置かれてる。
少し太り気味になった私は何か運動でもしようかと思っていた時である。
その自転車の思ったより安かったのでおやじさんに聞くと、
自転車業界は今大変な不況の為、まとめて幾ら売りをするらしい。
要するにユダヤ商法とでも云おうか、何十台で幾らである。
年末の福袋と云うところか。
その中には自転車屋として要らないけど買わなければならない自転車が1.2台含まれている。
このマウンティングバイクはその一台。だから安いとのこと。25000円だったのです。
おやじ曰く、50000円はする代物とのこと。
50000円が25000円の半額という話しに乗った。そうして、私が身長183cmで在ることを忘れていた。
店主は「その自転車あんたには少し小さいで」と云う声にも耳を貸さずに、強引にもって帰る。
そうして乗るがやはり小さい。
ああ、あの時おやじの云うことを聞けばよかった。
そうして3ヶ月余りして、今一度新しい自転車を買ってしまった。
今度の自転車は、我が183cmの身長でも合いそうである。
この前に買ったマウンティングバイク誰か要りませんか。
本人希望価格15000円
掲示板を使って、オークションとやらします。
身長160〜170cm位の人は最適かも。
5月21日(日)のフリーマーケットに今年正月に2000年問題で買った20個の懐中電灯と一緒に出そう。


4月10日(月)雨
私の友人が、山形県蔵王温泉にてペンションを、東京でイタリアレストランを営んでいる。
私が上京した折りには時折東京は日本橋小舟町のイタリアレストラン「くわんか」に行く、山形の蔵王には行く機会をもてなかった。
友人の国松大将に会う度に、蔵王に一度来いと誘われるのだが行くことはなかったのに、行くとなると急に簡単に決まるものである。
4月4日(火)関空発山形行きの飛行機で一路山形へ。
国松夫婦が山形空港まで迎えに来てくれていました。
時間もあることだし「何処か行きたい所は」と聞かれたが、私としては出羽三山に行きたいだけだと云うと、
「出羽三山には明日行くことにして、今日は山寺に行こう」とのこと。
山寺までの道すがら、積もり積もった話しをする。
奥の細道で芭蕉が宝珠山立石寺にて「閑さや巖にしみ入る蝉の声」を読んだとは今まで知らなかった。
1,111段の階段は辛かったね。
そろそろ一路蔵王温泉のペンション「ぷうたろ」向かうことになった。
日も沈もうとした頃、蔵王温泉に着いたが、そこはまだ雪が降り積もりペンション「ぷうたろ」の前には雪が積もって居たのです。
ペンション「ぷうたろ」
久しぶりに会う息子さんの進之助君はもう晴れて高校に入学。
大きくなった。信じられないくらい大人になった。
この前あったのは小学5年生でったから仕方がない。
5日は雨となるが、国松夫婦と私と連れ合いと4人は出羽三山神社に向かう。
詳しくは古社巡礼に載せる事にします。
本当に有り難う御座いました。
6日帰路に3日間、私達の為に時間を割いて頂き誠に誠に有り難う御座いました。
素晴らしい家族を見たように思います。
国松大将も良いが、奥さんの景子さんの方がもっと良いです。
「ゴメン。大将」


4月4日(火)晴れ
社宝の 布忍八景の第1景には宮裏白桜とあるように、今から300年前の江戸時代(宝永年間)にはこの神社周辺は桜で有名だったようだ。
しかし今では、その面影は見られない。
10年前に桜の苗木を10本余り植樹したのだが、楠が生い茂って日陰の所の苗木は育たなく、現在は3本だけが残っているだけである。
この3本の桜は、元気に生長して毎年綺麗な花を咲かせ参拝者の目を和ませてくれるのです。
その桜が今日から咲き出しました。
例年より遅いようですが、これで平均とか。
ここ数年が暖冬で早すぎたらしいです。
もうすぐ新学期、新入生の皆様頑張って下さい。
午後から一路山形の蔵王に向かうことになる。


4月3日(月)曇りのち晴れ
小賀玉の木に花が咲いた。
小賀玉の花
可憐な花である。
真っ赤な実が成るこの木は、公害に弱い。
数年前から大変痛んできた。
数年前から、もちの大木ほどではないが、幹の上部が枯れてきた。
私の幼いときには、神社の境内では青空を望むことが出来ないぐらい鬱蒼としていたのに、今は太陽の光が容赦なく射し込んでくる。
今では本殿裏の藪椿の群生だけが、昔の面影を残している。
藪椿(赤)