本殿での奉納 能管一管「神楽」
野中久美子
能楽では女神や神懸かりした巫女などが舞う曲で、本来は四拍子(しびょうし/能管・小鼓・大鼓・太鼓)で演奏されます。
柏手を打ったり神鈴を鳴らしたりして空気を揺らし、そのゆらぎのなかに神が顕現していくように、
「神楽」の曲も音を揺らし空気を振動させそれにより神慮をすずしめることを主眼としています。
「能管」
竹で出来た40センチ程の横笛でその内外を漆で何層にも塗りかため、樺あるいは藤で巻き締めて仕上げられています。
木管楽器と言えども空気の幕を切り裂いてまっすぐ進む非常に硬質な響きが身上です。