「iモード絵文字の間違い」議論編

 台風と月の満ち欠けの絵文字が間違っていることを指摘してきました。「単に文字が間違ってますよ」ということを簡単に書いても良かったんですが、ちょっと詳しく書いてみました。
 その理由は、これは、仮説実験授業の命題の一つである「科学的認識は、対象に目的意識的にはたらきかけることによってのみ成立する」ということの典型的な応用問題でもあるからです。
 iモード絵文字のデザイナーが自分で間違いに気づかなかったのは仕方ないとしても、その絵文字をチェックする人がいたはずですよね。それに多くのiモードユーザがいるのに、だれ一人、この間違いに気づかなかったのでしょうか。不思議です。それに、台風の雲の画像や月の満ち欠けは、子供なら仕方ないにせよ、大人なら今まで何度も見たことがあるはずです。
 おそらく、台風や月の満ち欠けはこういうものだと思い込んでしまっていて、「〈本当はどうなっているのか〉と予想を立てて、調べてみるという考え方をまったく持っていなかったから」ではないでしょうか。
 目に見えているからと言って、ちゃんと認識しているかどうかとは別で、まさに「見れども見えず」です。
 ちょっとオーバーですけど、「ロバートフックがコルクの細胞を発見してから、いろんな人たちが生物の体を顕微鏡で詳しく観察しているのに、細胞説(すべての生物は細胞という小さな単位が集まっていて、細胞によってできている)が発見されるまで170年以上もかかった」という話をつい思い出してしまいました。(^^)(授業書《生物と細胞》に詳しいことが載っている)
 では、どうして私が、間違いに気づいたのかって? まあ、これは別に自慢でもなんでもありません(^^)(自慢してもしかたがないことですが)が、超漢字3の「文字検索」小物があったからこそでしょうね。
 日頃、「なにか使えそうな絵文字や記号はないか」と「文字検索」を使って目的意識的に調べていたことが、間違いに気づいた一番の要因じゃないかと。は台風なんだ」と意味が分かっていなきゃ駄目だったでしょう。そういう意味では、「文字検索」はありがたい存在です。
 超漢字4には間に合わないでしょうけど、このiモード絵文字の間違い、そのままほったらかしにするってことはないでしょうねえ。>TRON協会 
 大元はNTTドコモですから、ドコモがどうするかですね。
 しかしねえ、一企業の外字をいとも簡単にTRONコードに採用するってのも、ちょっといただけないです。いくら、シェアが大きいと言ってもね。特に絵文字なんてなると、今回みたいに、チェックがあまくなっている恐れがあります。(「ドコモは、適当に作ったんじゃないの」って文句言いたくなりますね) 
 でも、ドコモからBTRON製品が出るというのならまったく文句ありませんけど^^;(まあ、その可能性は低い) 
 ちなみに私の使っているツーカーの外字にはこのような間違いは見当たらなかったっすよ。(^^)

(おわり)