「イワシ」は3種類


世界の海には、「イワシ」類は何百種類もいるようです。
日本では、ふだん中央市場に出荷され、小売店やスーパーの売場に並ぶのは、次の3種類です。
・・・・「真イワシ」「ウルメイワシ」「カタクチイワシ」・・・・この3種類について説明しましょう。
「真イワシ」
  • ふつう、「イワシ」と呼んでいるのは、「真イワシ」の事です。背が青く、側面に7つか8つの点があります。(それで、「ななつぼし」と呼ぶ地方もあります。)これが、他のイワシ類と見分ける特徴点です。日本を取り巻く海のどこにでもいる魚で、日本を代表する「多獲性大衆魚」ですが、ここ数年はどこでも漁獲量が激減し、加工工場の閉鎖などで社会問題にもなっています。
  • 鮮度落ちが早く、品温の管理を厳しくしなければ、すぐ「エラ」が赤く変色してきます。
  • 煮ても、焼いても、揚げても、刺身でも美味しいので、鮮魚出荷が多いのですが、漁獲量全体の比率で見れば「養殖魚の餌」になる量が最大の比率を占めています。
  • 鮮魚出荷以外では「丸干し」「フライ」「つみれ」などに加工され、食用となっています。また、稚魚はちりめんじゃこにも加工されています。(「カタクチイワシ」のちりめんじゃこより評価が低いのです。)
  • 「真いわし」は、大きさによって呼び名が変わります。25センチくらいの大きな魚を「大羽イワシ」、10センチから20センチくらいのを「中羽イワシ」、10センチに満たない小さな魚を「小羽イワシ」と呼んでいます。また、「小羽イワシ」を「平子イワシ」と呼ぶ場合もあります。
  • ただし、このサイズ分けは厳密なものではないようです。京都中央市場の荷受会社の青物(大衆魚---サバ・イワシ・アジ・スルメイカ等)担当の方の話では、「中羽イワシといっても、産地によって大きさがちがうので、1尾あたりのグラム数で注文している。」と言っておられました。
「ウルメイワシ」
  • 灰色がかった薄青色の魚体で、ずんぐりしています。眼に膜がかかっており、潤んでいるようにみえます。「ウルメイワシ」という名前は、この眼からきたようです。
  • この魚が鮮魚出荷されることはまれで、加工品になるのがほとんどです。この魚の小型サイズの丸干しは、「ウルメ丸干し」といって丸干しのなかでは一番評価が高い物です。
  • 大きめの「ウルメイワシ」は、「開き物」に加工されます。美味しいのですが、一般には、あまり人気はありません。
  • この魚も漁獲量が減少しており、「うるめ丸干し」の相場は高値に張り付いています。
「カタクチイワシ」
  • この魚は、背が黒いため「セグロ」「セグロイワシ」と呼ばれます。また、口が顔の下の方にあるため、「タレ」「タレクチ」とも呼ばれています。(舞鶴では「タレ」と呼んでいます。)
  • 「真イワシ」よりも鮮度落ちが早く、腹のくずれや変色が出やすい魚です。漁獲された当日でないと鮮魚では売りにくいため、京都市内のスーパーや鮮魚店でこの魚を売っているのを見たことがありません。この魚を、唯一供給しているのは、京都生協のお店が毎週金曜日に実施している「かもめ直行便」の時だけです。この時の魚は、原則として「その日の朝、舞鶴の府漁連の市場に水揚げされたもの」ですので、お刺身で食べても大丈夫な鮮度です。
  • ちりめんじゃことしては、この魚が一級品です。また、「ごまめ」(田作り)や「煮干し」も、この魚の加工品です。しかし、この魚も漁獲量が減少しているため、相場は上がりっぱなしで、安くなることはほとんどありません。年末の「ごまめ」の時期には、「宝物」の様に珍重されています。
10月4日は「イワシの日」です。なぜなら、104(イ・ワ・シ)ですから(^_^;)
「イワシ」類は、「頭が良くなる」と言われている「DHA」が豊富な魚です。また、カルシウムなども豊富で、栄養価の高い魚ですので、たくさん食べましょう!!
投稿をいただきました。
 私は北海道の千歳に住んでま〜す!!
こっからは苫小牧まで近く、良く釣りに行ってます。
でイワシを釣ったら、真鰯はそのまま刺身(たたき)、
カタクチイワシは腹腸を とってめんつゆ(メーカーは?忘れました。)に1日位漬けて
(時間は人による)、
片栗粉をまぶし、油で揚げてレモン汁をつけて食べれば、
これがまたビーーーーーーール に良く合う!!

お魚情報館
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