帆立貝について


帆立貝には木と同じように「年輪」があります。
この年輪によって、何年ものかが分かります。
右の写真の帆立貝は、4年ものと思われます。
扇形の貝の根元の方に、顕著な年輪が見られますが、これが「稚貝」(放流した時)の大きさです。
帆立貝は、12月から3月の水温が低い間はほとんど成長しません。
そのため、その時期に年輪ができるのです。
したがって、年輪ができる原理は、木と同じようなものです。

帆立貝の産地と養殖法
噴火湾
(北海道)
つるし養殖、中でも帆立貝の耳に穴をあけて、テグスを通してつるす養殖法が主体です。海中につるしているため、プランクトンが豊富で、地まきより早く大きくなります。また、砂に潜らないので、砂jかみがありません。そのため、進物用の貝柱の缶詰への加工が多いです。
オホーツク海
(北海道)
地まき養殖。3〜4センチくらいの稚貝を海にまき、自然に大きくさせる方法です。養殖といっても、天然と同じで自由に運動しますので、身がしまって美味しいです。
砂の中に潜りますので、砂かみが発生しやすいです。冷凍貝柱にされるのが多いです。
宗谷岬から知床岬までのオホーツク海沿岸が、この養殖法になっています。紋別市が最大の産地で、たくさんの加工場があります。
サロマ湖
(北海道)
オホーツク海の一部とも言えますが、内湾になっている「海水湖」です。
ここでは、「つるし」「地まき」とも行われているようです。
陸奥湾
(青森)
つるし養殖です。養殖カゴに入れて垂下する「カゴ」養殖が多いようです。
これは、町でも見かける「干物を作るカゴ」を少し大きくしたようなものに稚貝を入れて海中につるすやり方です。カゴの中に入れる稚貝の量によって、大きさが規定されます。砂かみはありません。
岩手県や宮城県でも養殖されていますが、代表的な産地は上記の4カ所です。

カラからはずしたばかりの
生の貝柱です。
これから、凍結にまわります。
トンネルフリーザーで凍結されて
出てきたところです。
帆立料理のいろいろです。
ホタテサラダのサンドウィッチは
美味しい。

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