淡水魚の寄生虫についての私の質問と戸井田さんの答え


淡水魚の寄生虫について、神奈川県水産試験場の戸井田さんにいろいろ教えていただいています。メールのやりとりを、そのまま転載します。
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こんにちは!滋賀県の家辺@さかなやです。いつもお世話になってます。
また、ちょっと、教えていただきたいことがありまして、メールしました。

この間、京都生協では、琵琶湖のコアユとエビを供給しています。
割と人気があり、私としては「やった。」と喜んでいるところです。
先日、産地に行って、船に乗せてもらいました。
エリでの漁と刺し網での漁を見せていただきました。刺し網では「ビワマス」が獲れていました。

それで、今日から「ビワマス」も供給する事にしたのですが、料理法についてお聞きしたいことがあるのです。

地元では、「ビワマス」を刺身で食べるようです。
しかし、淡水魚は寄生虫が多いのではないかと気になります。果たして「生食」できるのでしょうか。
「ビワマス」特有の寄生虫はいないのでしょうか。
>>地元では、「ビワマス」を刺身で食べるようです。
>>しかし、淡水魚は寄生虫が多いのではないかと気になります。
>>果たして「生食」できるのでしょうか。
>>「ビワマス」特有の寄生虫はいないのでしょうか。
>>
>>以上の点、分かりましたらお教えいただきたいと思います。

サケマス類の寄生虫としては

・裂頭条虫
 しかしこれは、海で感染し川に戻ったサクラマスなどによく見られます。

・額口虫
 最近、中国等から輸入されたドジョウを生食することにより被害が増えています。
 ヤマメ等にも感染し、被害が出ています。

・横川吸虫
 アユやウグイなどに寄生していますが、ビワマスもコアユを食べているので疑った方が良いと思います。

滋賀県の人にこんなことを言うと怒るかもしれませんが、関東にはもともと横川吸虫はいなかったと言われています。
しかし、琵琶湖のコアユの放流により横川吸虫が全国的に広がったという話を聞いています。

 近年のグルメブ−ムにより寄生虫の感染が増えているとの紹介hpがあります。
 http://www.yomiuri.co.jp/medical/96121201.htm


もっと詳しく調べた方が良いなら調べます。とりあえずすぐ出る資料より。

神奈川 戸井田 
       神奈川県水産総合研究所内水面試験場へのリンク

こんにちは、滋賀県の家辺です。さっそくお返事いただき、有り難うございます。

結論として、生食は無理と理解しました。

On Tue, 30 Jun 1998 10:25:06 +0900
t.ayutaro@ma3.justnet.ne.jp (ayutaro) wrote:

> サケマス類の寄生虫としては
>
> ・裂頭条虫
>  しかしこれは、海で感染し川に戻ったサクラマスなどによく見られます。

ビワマスとサクラマスは、同類じゃなかったですかね。


> ・額口虫
>  最近、中国等から輸入されたドジョウを生食することにより被害が増えています。
>  ヤマメ等にも感染し、被害が出ています。


どじょうを生食する人がいるのですか。信じられない。


> ・横川吸虫
>  アユやウグイなどに寄生していますが、ビワマスもコアユを食べているので疑った方が良いと思います。

アユの生食は、やっぱり怖いのですねえ。


それで、上記の寄生虫について人間にどのような影響を与えるかについて知りたく、gooとyahooで検索してみました。
いくつか寄生虫についてのサイトが見つかったのですが、そこで書かれている内容は、どうも「帯に短し、たすきに長し」で、ピンときません。
どこか、素人でも分かりやすく「寄生虫の人体への害」について書かれているサイトをご存じ無いでしょうか。
もし、ありましたらご紹介下さい。


> 滋賀県の人にこんなことを言うと怒るかもしれませんが、関東にはもともと横川吸虫はいなかったと言われています。
>しかし、琵琶湖のコアユの放流により横川吸虫が全国的 に広がったという話を聞いています。


そうですか。知りませんでした。
僕は、もともと京都人で、仕事もずっと京都です。今は滋賀県に住んでいますが、滋賀県人という自覚は希薄なので・・・・(^_^;)


>  近年のグルメブ−ムにより寄生虫の感染が増えているとの紹介hpがあります。
>  http://www.yomiuri.co.jp/medical/96121201.htm

見ました。このようなことは、あまり一般には知られていないことですね。ご紹介、有り難うございました。
こんにちは 

以前照会のあった、川魚の寄生虫の件です。あれから、少し調べてみました。

サケマスの寄生虫と言うことで「広節裂頭条虫」のことを紹介しましたが、陸水域のヤマメ・アマゴ(養殖含む)からは発見されていないそうです。
理由としては、特定の海域に生息するケンミジンコ(第1中間宿主)を食べたサクラマスのみ、寄生しているからです。
 
 このことから、サクラマスの海洋での回遊経路などの調査に、寄生虫の種類を調べたりもしているそうです。

 ですから、琵琶湖内だけで生息するビワマスは、この件に関しては大丈夫だと思います。

 また、−10度で2日間おけば、寄生虫は死にます。 ルイベという料理法は、寄生虫対策の点からも理にかなっている。
以上、お知らせします。

神奈川水産総合研究所内水面試験場
 戸井田

http://www.agri.pref.kanagawa.jp/suisoken/naisui/news/kisei.htm  淡水魚の寄生虫について解説があります。

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