するめいかについて


生息海域など

「するめいかは日本一周」
「するめいか」は、日本近海一円に広く生息しています。
外洋、特に暖流水系の水深30〜100メートル層に住んでいます。
生息最適水温は、14度から16度くらいです。
ヒレは、胴の長さの3分の1くらいを占め、腕は胴の長さの半分くらいです。
触腕(一番長い腕)は、胴と同じくらいの長さです。
甲にあたるものは柔らかく、背面中央に黒色縦線が1本通っています。
群集性で、日中は海の下層を遊泳し、夜は海面近くまで浮かび上がり稚魚やコエビなどを捕食します。
秋から冬にかけて産卵します。

日本のするめいか
日本の「するめいか」には、3系統あると言われています。
1.九州方面で生まれ、対馬海流に乗って日本海を北海道まで北上するものと、太平洋側で黒潮沿いに紀州・三陸・道東まで分布する標準型で漁獲も多い「冬生まれ群」
2.九州西方の海で生まれ、対馬海流の沖側を北上して「大和堆」を中心に外洋分布する「秋生まれ群」
3.各地に分布する、小型の「夏生まれ群」
以上の3系統です。

「するめいか」の漁期は、主に5月〜12月で、回遊移動により漁期・漁場が変わっていきます。
主要漁場の北東水域では、定置網に若い「するめいか」が入ると「イカ釣りシーズン」となります。

「スルメ」に加工するので「するめいか」といいます。
「ケンサキイカ」や「ヤリイカ」の「スルメ」を「一番するめ」と言って高級品扱いするのに対して、「するめいか」は「2番スルメ」と呼ばれ、大衆的アイテムになっています。
(「ケンサキイカ」や「ヤリイカ」の「スルメ」の原料は、大半が東南アジアやアフリカからの輸入品になってきているのが現状です。その点「するめいか」は、まだまだ「国内産」が中心です。)

「するめいか」の美味しい時期と食べ方(追記しました。)
6月初め頃、境港方面から獲れだし北陸方面に北上するときが、第一番目に美味しいとき。
このスルメイカが、8月頃には青森の方まで行きます。
青森県の小泊や北海道の函館にあがり出すと、第2の美味しい時期です。
そして、12月になれば、九州で冬のスルメイカが漁獲されます。これも美味しいですよ。

鮮度の良い物は、表面が黒光りしています。これなら「お刺身」で食べられます。
このレベルの鮮度なら、内蔵を利用して「塩辛」も作れます。
ただし、寄生虫に気をつけてください。「寄生虫について」は、こちらです。
姿焼き・煮付け・和え物・フライ・てんぷら・炒め物など、「するめいか」はどんな料理にしても美味しいです。

今年は(今の時点・2000年6月19日)、「するめいか」が豊漁です。安いですから、たくさん食べてください。          

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