生マグロについて


生マグロについて
産地 特徴など 漁獲時期
台湾 生マグロの2分の1はここでの漁である。
台湾産の生マグロは、質が良く「ブランド」ものとして高値になっている。
色合いが良く、色持ちも良いため、寿司屋さんなどの需要が多い。
ただし、乱獲で小型化してきている。
10月から4月
インドネシア
(ジャカルタ・バリ)
これからの海域である。バリ産は赤身が濃い。 11月から3月
グアム・パラオ 以前は、ここが主力海域だったが、乱獲で、資源が減少してしまった。 2月から
9月
マレー半島
(ペナン)
キハダが主力 3月から
9月
ベトナム 今後有望

「生マグロ」が美味しいのは、12月〜3月くらいです。
秋は、漁場が少ない上、いずれの漁場も台風が発生しやすいところにあるため、漁獲量が減少します。当然、その分、相場は上昇します。相場が落ち着くのは、11月ころです。

マグロは、処理の難しい魚です。
業界では「やけ」と言っていますが、体温が上昇して身が変質してしまうことがあります。
これは、脊椎骨の周辺で起こりやすい現象で、外からははっきりとわかりません。
原因は、釣った後の冷却の不足です。(すぐ、冷やさなければいけない。)
私も、身の焼けたマグロをさばいた事がありますが、皮に近い方は刺身で食べられたのですが、骨に近い方は茶色く変色しぱさぱさになっていました。
こうなると、もう「マグロとしての価値」がありません。
私がさばいた時は、焼けた部分は捨てました。

また、「さし」という現象もあります。これは、身の中にパイプが入ったように穴があく状態をいいます。
「キズが直ったあと」とか「寄生虫の影響」とか言われていますが、はっきりしていないようです。
「さし」が入っている場合は、その部分をはずして商品化します。
したがって、「やけ」のように、全く利用できないという事ではありませんが、歩留まりが悪くなりますので「商品価値」としては下がります。

以前は、マグロといえば「日本向け」となっていたのですが、最近はそうとはいえなくなりました。
なぜなら、台湾やハワイでの消費量が、飛躍的に増加しているのです。
特に、ハワイは日本人が多いため、上質のマグロの需要が多いようです。

スーパーや魚やさんで売られている「生まぐろ」はそのほとんどが輸入品です。

日本近海である程度まとまって「生まぐろ」が漁獲されるのは4月〜6月頃です。
今年もこの頃、塩釜や境港で獲れた本マグロが京都市場に入荷していました。

近海の「生まぐろ」の漁があるときは輸入の「生マグロ」の相場は下がります。

「生マグロ」の産地としては焼津や紀伊勝浦や三崎が有名ですが
近海「生マグロ」の産地ではなく輸入の「生マグロ」の水揚港となっています。

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