98年の「いかなご」について


いよいよ、瀬戸内のいかなご漁が始まりました。
今年は、三重県の答志島産のカマスゴの入荷が早く、それも、初入荷から卵を持っていましたので、「今年のイカナゴ漁」は早いなと思っていたのですが、去年と比べると1週間ほど遅く始まりました。
2月12日に、兵庫県水産試験場が出した情報では「昨年を下回る産卵量」と推定しています。
ただし、水温が高めにある関係で稚魚の成育状況は順調と見ています。

漁模様の予測は、海域によって違うようです。
播磨灘は、昨年を上回る可能性があるようです。
大阪湾は、昨年なみか、もしくは少し上回るのではないかと見られています。
紀伊水道は、昨年を下回るようです。

名神高速道路が拡幅され、大阪→京都間の渋滞が少なくなりました。
また、その他の道路状況も、全体的に良くなっており、京都で「生いかなご」を販売する条件が良くなってきました。
こうした状況を受けて、今年は京都のスーパーでも、「生いかなご」を販売するところが多いようです。
その点で、漁模様次第では、品薄・価格高騰といった状態がおきる可能性があります。

京都生協のお店では、3月2日より産地直送品を提供!
京都生協では、地理的な関係もあり、「一番漁」の魚を直送しています。海水温の低いときに漁獲されるので、鮮度はバッチリです。
また、まだあまりエサを食べていませんので、「ハラ割れ」がしにくいですので、釘煮にしても崩れにくいのです。
(そのかわり、ちょっと高いのです。)

イカナゴは鮮度が勝負です。
鮮度の悪いイカナゴを釘煮にすると、綺麗な釘煮になりません。
京都生協では、「鮮度第一」に考えていますので、その日に入荷したイカナゴは、その日に売り切っています。

昨年、あるスーパーで、イカナゴを翌日に売ったところがあったと聞いていますが、これはイカナゴというサカナのことを知らずにお店で扱っているからでしょうね。
私は、この取り組みを始めるとき、翌日まで持つのかどうか実験しました。
袋に入れて、冷蔵庫に保管しておいたのですが、半分はドロドロになっていましたね。だから、その日に売り切るようにしているのです。



湖南アルプスの麓から

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