HTML関連ツール

 HTMLテキストの編集には、慣用語句入力の「HTMLタグ」が使えますが、 ここで紹介するツールも便利です。 これらは、MikoScript で実現していて、その実行は、ツールボックスからも 行なえるようになっています。

■ HTMLのリンク先を開く

 HTMLのテキスト内には、(ハイパー)リンクが張られている箇所がありますが、 カーソルをその部分に移動して、
   OpenHLnk.mc
というスクリプトを実行すると、そのファイルが開きます。例えば、
   <A HREF="ABC.html#XYZ">
のようなハイパーリンクの文字列内のどこかにカーソルをおいて、このスクリプトを実行すると、 ABC.html というファイルの編集ウィンドウが開いて、<A NAME="XYZ"> というアンカーの文字列がある ところへカーソルが移動します。

 これ以外の次のようなタグのリンク先のファイルに対しても、 所定の「開く」操作(例えば、その画像を表示する等)が行なわれます。
   <IMG SRC="...">
   <BODY BACKGROUND="...">
    ・・・

■ 現テキストを HTML形式で出力

 本エディタで編集中のテキストを、HTML 形式で出力するには、
   TextToHtml.mc
というスクリプトを実行します。この HTML には、現テキストの 改行、タブ間隔、カラー表示状態等が、反映されています。また、 <, >, & の記号は、それぞれ、&lt;, &gt;, &amp; に 変換されています。
 本機能は、主にプログラムのソースを HTML に変換して、ブラウザーで 見れるようにするためのものです。例えば、次のようなソースプログラムを、 本エディタの C++言語の環境で編集ウィンドウに表示しているとします。

//  対象への参照節に変換 ( 記法: A'ref )

NODE*   RelayFunc::ToRefer( int pn, NODE* param[] )
{
    if( pn > 0  &&  param[0]->op_code == OP_REFERENCE )
    {
        return new NODE( OP_REF_VAL, param[0]->bxp );
    }
    return NULL;
}

 これを、TextToHtml.mc の実行で、HTML に変換して、本エディタの HTML の環境で表示すると、 次のようになります。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN">
<HTML>
<HEAD>
<META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html; CHARSET=Shift_JIS">
</HEAD>
<BODY>
<PRE>
<FONT COLOR="#009000">//</FONT><FONT COLOR="#009000">  対象への参照節に変換 ( 記法: A'ref )</FONT><FONT COLOR="#009000">
</FONT>
NODE*   RelayFunc::ToRefer( <B><FONT COLOR="#0000A0">int</FONT></B> pn, NODE* param[] )
{
    <B><FONT COLOR="#0000A0">if</FONT></B>( pn &gt; <FONT COLOR="#0000A0">0</FONT>  &amp;&amp;  param[<FONT COLOR="#0000A0">0</FONT>]-&gt;op_code == OP_REFERENCE )
    {
        <B><FONT COLOR="#0000A0">return</FONT></B> <B><FONT COLOR="#0000A0">new</FONT></B> NODE( OP_REF_VAL, param[<FONT COLOR="#0000A0">0</FONT>]-&gt;bxp );
    }
    <B><FONT COLOR="#0000A0">return</FONT></B> NULL;
}
</PRE>
</BODY>
</HTML>

 この出力は、-Script- ウィンドウへプリントされます。 これを、ファイルに保持する場合は「名前を付けて保存」を行ないます。 また、その任意の部分をクリップボードにコピーして使うこともできます。
 この HTML では、等幅フォントを前提としているので、 もし、編集ウィンドウ内のテキストを非等幅フォントで表示していれば、 必ずしも見た目通りの HTML にはなりません。

 TextToHtml.mc の実行でコマンド引数に、/t を指定すると、 その HTML の出力は、「汎用の着色」状態を反映したものになります。 ちなみに、デフォールトでは、上例のように「構文カラー強調表示」状態を 反映しています。

●カラー印刷

 編集テキストの着色状態を反映したカラー印刷は、 本エディタの通常の「印刷」では現状できませんが、 次のようにすればできます。まず、対象のテキストを上記のように HTML に変換して、適当なファイルに格納します。 次に、その HTML ファイルを、ブラウザーで表示して、そのブラウザーの印刷機能を使って、 カラー印刷します。

■ TSVテキストを HTMLテーブルに変換

 HTMLの <TABLE> 〜 </TABLE> の部分は、次のようにすると、 比較的楽に作成できます。まず、そのテーブル内の各行の各セルを、 TSV(タブ区切り)テキストの各行の各要素(フィールド)として作成します。 次に、その行範囲を選択して、
   TsvToHtml.mc
というスクリプトを実行します。すると、その部分が HTMLのテーブル表記に 変換されます。あとは、必要に応じて、属性やスタイル等を記述します。

 例えば、まず、次のようなTSV(タブ区切り)テキストを作成します。 なお、以下で、 は TAB を示します。

Apple  Banana  Ogange
りんご バナナ  みかん

次に、この行範囲を選択して、TsvToHtml.mc を実行します。すると、この部分は、 次のように変換されます。

<TABLE>
<TR><TD>Apple</TD><TD>Banana</TD><TD>Ogange</TD></TR>
<TR><TD>りんご</TD><TD>バナナ</TD><TD>みかん</TD></TR>
</TABLE>