HTMLテキストの編集には、慣用語句入力の「HTMLタグ」が使えますが、 ここで紹介するツールも便利です。 これらは、MikoScript で実現していて、その実行は、ツールボックスからも 行なえるようになっています。
HTMLのテキスト内には、(ハイパー)リンクが張られている箇所がありますが、
カーソルをその部分に移動して、
OpenHLnk.mc
というスクリプトを実行すると、そのファイルが開きます。例えば、
<A HREF="ABC.html#XYZ">
のようなハイパーリンクの文字列内のどこかにカーソルをおいて、このスクリプトを実行すると、
ABC.html というファイルの編集ウィンドウが開いて、<A NAME="XYZ"> というアンカーの文字列がある
ところへカーソルが移動します。
これ以外の次のようなタグのリンク先のファイルに対しても、
所定の「開く」操作(例えば、その画像を表示する等)が行なわれます。
<IMG SRC="...">
<BODY BACKGROUND="...">
・・・
本エディタで編集中のテキストを、HTML 形式で出力するには、
TextToHtml.mc
というスクリプトを実行します。この HTML には、現テキストの
改行、タブ間隔、カラー表示状態等が、反映されています。また、
<, >, & の記号は、それぞれ、<, >, & に
変換されています。
本機能は、主にプログラムのソースを HTML に変換して、ブラウザーで
見れるようにするためのものです。例えば、次のようなソースプログラムを、
本エディタの C++言語の環境で編集ウィンドウに表示しているとします。
// 対象への参照節に変換 ( 記法: A'ref ) NODE* RelayFunc::ToRefer( int pn, NODE* param[] ) { if( pn > 0 && param[0]->op_code == OP_REFERENCE ) { return new NODE( OP_REF_VAL, param[0]->bxp ); } return NULL; }
これを、TextToHtml.mc の実行で、HTML に変換して、本エディタの HTML の環境で表示すると、 次のようになります。
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN"> <HTML> <HEAD> <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html; CHARSET=Shift_JIS"> </HEAD> <BODY> <PRE> <FONT COLOR="#009000">//</FONT><FONT COLOR="#009000"> 対象への参照節に変換 ( 記法: A'ref )</FONT><FONT COLOR="#009000"> </FONT> NODE* RelayFunc::ToRefer( <B><FONT COLOR="#0000A0">int</FONT></B> pn, NODE* param[] ) { <B><FONT COLOR="#0000A0">if</FONT></B>( pn > <FONT COLOR="#0000A0">0</FONT> && param[<FONT COLOR="#0000A0">0</FONT>]->op_code == OP_REFERENCE ) { <B><FONT COLOR="#0000A0">return</FONT></B> <B><FONT COLOR="#0000A0">new</FONT></B> NODE( OP_REF_VAL, param[<FONT COLOR="#0000A0">0</FONT>]->bxp ); } <B><FONT COLOR="#0000A0">return</FONT></B> NULL; } </PRE> </BODY> </HTML>
この出力は、-Script- ウィンドウへプリントされます。
これを、ファイルに保持する場合は「名前を付けて保存」を行ないます。
また、その任意の部分をクリップボードにコピーして使うこともできます。
この HTML では、等幅フォントを前提としているので、
もし、編集ウィンドウ内のテキストを非等幅フォントで表示していれば、
必ずしも見た目通りの HTML にはなりません。
TextToHtml.mc の実行でコマンド引数に、/t を指定すると、 その HTML の出力は、「汎用の着色」状態を反映したものになります。 ちなみに、デフォールトでは、上例のように「構文カラー強調表示」状態を 反映しています。
編集テキストの着色状態を反映したカラー印刷は、 本エディタの通常の「印刷」では現状できませんが、 次のようにすればできます。まず、対象のテキストを上記のように HTML に変換して、適当なファイルに格納します。 次に、その HTML ファイルを、ブラウザーで表示して、そのブラウザーの印刷機能を使って、 カラー印刷します。
HTMLの <TABLE> 〜 </TABLE> の部分は、次のようにすると、
比較的楽に作成できます。まず、そのテーブル内の各行の各セルを、
TSV(タブ区切り)テキストの各行の各要素(フィールド)として作成します。
次に、その行範囲を選択して、
TsvToHtml.mc
というスクリプトを実行します。すると、その部分が HTMLのテーブル表記に
変換されます。あとは、必要に応じて、属性やスタイル等を記述します。
例えば、まず、次のようなTSV(タブ区切り)テキストを作成します。 なお、以下で、→ は TAB を示します。
Apple→ Banana→ Ogange りんご→ バナナ→ みかん
次に、この行範囲を選択して、TsvToHtml.mc を実行します。すると、この部分は、 次のように変換されます。
<TABLE> <TR><TD>Apple</TD><TD>Banana</TD><TD>Ogange</TD></TR> <TR><TD>りんご</TD><TD>バナナ</TD><TD>みかん</TD></TR> </TABLE>