三十数年ぶりの合宿(7/9〜10)


 平成17年正月 例年のように桃高(ピンコウ)化学部の連中と新年会兼麻雀大会の折、何時ものごとく昔話に花が咲き、中でもクラブ恒例であった(夏季)合宿の楽しい思い出を語り合った。誰とはなしに、「今年みんなでどこかへ行こうか!」って話が持ち上がり、辻っちが、「では、俺が段取りとるから。」と言うので、日程だけ決めた。7月の9〜10日と!



  4月はじめ辻っちよりTELあり。「連絡網作るからメルアド教えてよ。」 辻っち本当にやる気だな。俺たちの中では何かやろうとなっても、なかなか実現しないことが多い。でも本気みたいだ。楽しみ楽しみ。

 6月に入った頃、パンフレットと案内が送られてきた。「夏季合宿のお知らせ」ときたもんだ。『夏季合宿』懐かしい響きだ。湯村温泉のロッジのパンフが入っていた。ロッジで自炊か。夏季合宿らしいなぁ。高校時代が懐かしいなぁ。
 高校時代、おれたち化学部は、なんか変にまとまりの良いクラブで、ワルサをするときは特にまとまりがよく、文化部でありながら一週間部活停止というのが四回もあった。そうそう、2年生の夏季合宿は日置川の河原でテントを張っていて、ダム放流のサイレンに気づかずもう少しで流されるところだったのだが、その合宿の折、夜は花火大会で、爆竹やUB爆弾を隣のテントに投げ合いするわ、打ち上げ花火を先輩の頭の上に向けて打ち上げるわ、で大盛り上がりだった。夏休みの終わりみんなが実験室に集まったとき、合宿の爆竹があまったので実験室で鳴らしたら(たぶん杉っちだと思う)、もの凄い音がした。隣が教頭室で教頭が飛んできて「君たち怒らないから何をやったか言いなさい!!」 でっ、部長の徳っちが説明したが、やっぱり怒られ何回目かの部活停止となった。他にも、俺は参加してないが、アルカリ金属の塊をプールだか桃ヶ池だかに投げ込んで爆発させたらしい。更には、酒に含まれている防腐剤のサリチル酸の量を調べるのに買ってきた日本酒やウイスキーをほかの研究グループのヤツ(まあ、主に徳っちだが!)に飲まれてしまい、腹を立てた古っちが酒の中に大量の薬品を放り込み飲めなくしたり、黒色火薬を作り時限発火装置を考えたりetc.etc.。まっ、そういう俺も、エーテルを流しに捨てたとき、これはどんな感じで燃えるかナァと火をつけたら天井まで火柱が上がった。満良く?窓の外を先生が通りかかったところで、呆れた顔で怒られたこともあった。そういう連中だから何せまとまりだけはよい。

 メンバーは、欽ちゃんこと松っちは、残念ながらダメみたいだけどほかのメンバーは、オーケーらしく、しっかり者?の辻っち、火遊びが好きな杉っち、万年部長(化学部の)の徳っち、イッチョカミ?の石っち、いつも遅刻の古っち、福井の観光案内人の福っち、なぜか先輩なのに気が合う寛ちゃんこと浦っちさん(1年先輩なのでさん付けです)、それとつき合いだけは良い俺堀っちの8人で、移動は徳っちの会社の車で行くことになった。

 7月初旬福っちがダメになって7人になった。徳っちの車も故障でダメだそうで、辻っちが急きょレンタカーを借りてくれることになった。また、7/3の日曜日に辻っちが酒や食料を買い出ししてくれた。7/9は朝8時15分に地下鉄の淀屋橋に集合ということでいろいろと辻っちが予定を立ててメール連絡してくれた。

 7月9日 朝5時40分起床。外は曇っている。これから雨らしい。いややな。6時30分自宅を出発、和泉中央まで送ってもらう。

 6時57分和泉中央駅発  辻っちが送ってくれた予定表などをコピーしたのに持ってくるのを忘れてしまった。 辻っちの会社で待ち合わせやったかな?。俺わからんど。杉っちのベートーベン(メルアドがベートーベン何とか、でも今は変わってたらしい)にメールしたがmail failureと帰ってきた(当たり前か)。まあええか。7時10分中百舌鳥着

 地下鉄で淀屋橋へ 8時淀屋橋着 てっきり辻っちの会社で待ち合わせと思い駅員さんに場所を聞いた。改札を出たところで徳っちと合った。「何処で待ち合わせ?」 「11番出口やろ!?」 と徳っち。何だそうやったんか。上に上がって待ってると、杉っちが来た。少し雨が落ちてきた。やっぱり雨か! 古っちよりTEL。相も変わらずいつものように少し遅れて8時半頃着くとのこと。辻っちにTELすると、今レンタカー屋で、そちらに回るとのこと。しばらくしてレンタカー(ボンゴのブレンディー8人乗り)で辻っちがやってきた。古っちはおいといて、寛ちゃんの待つ辻っちの会社へ。

堀っちと徳っち左端辻っち、右端杉っち

 荷物が多い。食料品や雑貨の一抱えぐらいの段ボールが3つ、クーラーが大1つに中が2つ、釣り竿やモリ。エッ! モリ??  何とか後ろに詰め込んで出発。古っちを迎えに淀屋橋駅へ。古っちを乗せて次は兵庫の石っちを迎えに西脇へ。

 途中携帯で連絡を取りながら石っちを発見。雑貨屋でサンダルを買った。寛ちゃんのためではなく自分のために。

サンダルを買った雑貨屋にて

 北神戸線から中国道へ。車にはナビがついてるのだが、古くて、北神戸線なんぞは道のないところを走ってる。
 中国福崎から播但道へ。右手に靴のヒラキの配送センターが見えてきた。兵庫県では大きな靴屋だそうだ(石っち談)。雨がぽつぽつ降っている。寛ちゃんは、日本海でウニを捕るらしい。「寛ちゃん雨やから無理。俺たち車で待ってます。」「堀っちは、サンダル買ったから、つきあうよなぁ。」と迫ってくる。勘弁してください。

 11時半 和田山の“パオパオ”で休憩。辻っちが、朝食とうどんを食べる。石っちがはんぺんのような物を買ってくれたのをみんなで分ける。お腹が空いていたので、ちょっとおいしかった。

辻っち朝食とうどんを食べる

 湯村温泉を越えて浜坂へ。雨はやんでいる。寛ちゃんの力か? 適当な岩場を見つけて寛ちゃんと徳っちが海パンに着替えて潜った。小さなキュウセンベラが泳いでいた。あちこち何回も潜っていたが、ウニはいなかったようだ。徳っちは、溺れかけたそうだ。

いざ海へ!!!石っちと浦っちさんどうだ!! 俺の肉体美!!古っちです

 そこからは、辻っちに変わって俺堀っちが運転。湯村温泉へ戻る。

歯止めの利かない2人の買い出し石っちはスイカを買うのかな?

 途中のスーパーのような所で買いだし。(1時半)実は辻っちによれば、この買い出しが大幅に食材と出費を増やす原因になったということらしい。「俺がちょっと目を離している間に、たくさん買っちゃって、徳っちなんかは、その食材で、ロシアンスープまで作るという。いいかげんにしろッ」(辻っち談) トマト、スイカ、レモン etc、etc、etc、ect。
 そこから湯村温泉のリフレッシュパーク湯村へ。(3時)温水プールから打たせ湯、檜風呂などいろいろな温泉が山の上に続いている。メールに海パンの用意と書いてあったそうだが見落としてしまって、受付で借りることにした(300円)。俺は男湯の中の打たせ湯が気に入ってずっと打たれていた。みんなは上の方に続いている温泉施設に行って帰ってきたので、俺は急いで一通りの湯船につかり、施設内の食堂でやっと昼食にありついた。といってもホットドックしかなかったが。

リフレッシュパーク湯村に入るホットドックと飲み物だけでは辛い!!

 ロッジに寄る前に、徳っちがどうしても魚をさばきたいというので(実はマイ包丁を2本も持ってきていたらしい)、リフレッシュパークで教えてもらった松岡鮮魚店に寄った。湯村温泉の真ん中ぐらいの所にあった。川沿いで川の中には鯉が悠々と泳いでいた。カンパチがあるというのでそれを半身(かなりでかい)買ったようだ。さばいてもらったので徳っちの包丁さばきは見られそうにない。

松岡鮮魚店真剣に魚を目利きする2人

 4時 ロッジ「カナダ」に到着。俺たちのロッジは、一番奥の二戸一棟タイプだ。車で入って荷物を全部下ろし、辻っちが予約しておいてくれた肉とバーベキューセットを持ってとりあえず中に入った。ログハウス内には、調理用として電磁調理器と炊飯器があり、火の出る物はない。ログハウスだから消防法か何かの関係なのだろう。トースターはセンターで別に借りなければならなかったようだ。間取りは、吹き抜けになっていて二階に4つ木製のベッドがある。

ロッジ「カナダ」到着今日は、バーベキューだーッ

 みんなが夕食の用意をしている間、

ひょっとして枝豆を茹でてるのかな?火の準備は大変だ!どうだ!! 俺の足は!!!さわやかー

俺と徳っちは、寛ちゃんと一緒に川に釣りに行くことになった。天ぷらネタを釣るためだ。川ではあまり釣ったことがない。湯村温泉から浜坂の方に行って、買い出しをしたスーパーの手前で脇道に入って車を止めて、そこから草むらをかき分けて川の中に入っていった。仕掛けはみんな寛ちゃんが作ってくれた。エサは茹でたスパゲッティーにさなぎ粉をまぶしたもの。針が小さいのでスパゲティーがつけにくい。アンダースローで川上に投げ入れる。ウキを流して川下まで行ったら、上げてまた川上に投げ入れる。うまく投げられず何かの拍子にすぐエサがとれてしまう。えさがうまく付いて投げ入れられたときは、ウキの周りでぶくぶくと泡が立つ。何か当たりのようなものがある。何回か投げて、一匹釣れた。ハスという魚だそうだ。川の中に入っての釣りなので、短パンの裾が濡れてビショビショだ。寛ちゃんが、団子を作ってまいてくれた。魚の寄せエサだそうだ。当たりはあるがなかなか釣れない。


 俺と徳っちの面倒を見て、釣りが出来なかった寛ちゃんもおれたちの下流で釣り始めた。寛ちゃんが一匹釣った。さすがだ。そのあとは、みんな、なかなか釣れない。徳っちは全然だ。寛ちゃんが上流の方に行った。俺も行ってみようとしたのだが、川の中心はおなかぐらいまで水があって行くのをあきらめた。寛ちゃんが、一匹ゲット。少し暗さが現れてきた。時間は6時。俺にも一匹きた。寛ちゃんの所に魚を入れに行ったが、ビクにうまく入れられずに逃がしてしまった。七時から夕食会の予定。だんだん7時が近づいてくる。

 7時10分前。そろそろ帰りましょうということになった。河原まで戻っていると、後ろでバシャーンと音がする。振り向くと寛ちゃんがいない。次の瞬間、川の中から寛ちゃんが飛び出してきた。びしょぬれだ。河原で待ってるとびしょぬれの寛ちゃんがきた。気の毒というか、おかしいというか。携帯まで水に浸かった。水没でアウトか?表面に水滴が付いていたので俺のタオルで拭き取った。結局携帯は大丈夫だったようだ。

 車においていた携帯には、辻っちや、古っちから着信があった。かけてみたが出ない。食事の準備が忙しいのだろう。急いでロッジに帰った。

釣果は3匹だけ!! トホホホッカンパチの刺身がうまい寛ちゃん酔ってます!!

 7時10分ロッジ着 外では、バーベキューの火おこしが終わった所みたいだった。釣りの釣果はたったの3匹、天ぷらにするにも及ばない。古っちが肉を焼き始めていた。中では、辻っちがビーフシチューを電磁調理器を使って煮込み中。

 結局、7時半頃より外で夕食会となった。焼き肉がうまい。ちょっと火が強すぎて焦げ気味だが・・・。杉っちが、枝豆がおいしいから食ってみろと言って来る。うまいと言えばうまいし、枝豆といえば枝豆だ。(何のこっちゃ?)。実は、ロッジに入って一番先にしたのが、枝豆だったらしい。きっと杉っち、古っち、石っちあたりが、うまいうまいと味見をしながら茹でたのだろう。
 徳っちが、カンパチを刺身に切って持ってきた。これがまたうまい。また、徳っちはカンパチのあらでみそ汁まで作った。それがまたいい味加減! 刺身、焼き肉、おにぎり、
etc.と「すごいご馳走!」でも、「もう腹一杯!」

俺の出番だ、花火の杉だ。2段ロケットだ!!玉やーッ!

 8時半頃から花火大会が始まった。あとで聞いたのだが、打ち上げ花火は本当はダメらしい。ここでは、筋金入りのワルサの杉っちが大活躍。最初はかわいく1個づつしていたが、そのうち2個、3個、5個と同時発射の嵐。9時過ぎまで30分ほどヒューーッ、バーーンと、さぞかし近くのロッジのみなさんはうるさかったことでしょう。

 食事も花火も終わって、外のテーブルを片づけようとじゃまくさいなぁと思いながらも、みんなテキパキと片づけた。こんな時は何もいわなくてもみんな役割分担がちゃんと出来あがる、これってなんだろうねぇ。

 杉っちは早々に隣のロッジで寝てしまった。寛ちゃんは、うろうろしてる。辻っちは、ビーフシチューの味見をして、「ちょっとうすいかなぁ?」って。、きっと、明日の朝になれば、ちょうど頃加減になってるよ。

間にはいれーっシチューがちょっと水っぽいなぁウロウロする寛ちゃん台所がよく似合う徳っちであります。よい子はおねんねこんな魚が釣れたのに逃がしちゃった。なんてね水しかでないお風呂です。寛ちゃん談

 今日は、麻雀の手配がつかなかってトランプしか持ってきてないとのこと。それで寛ちゃんと寝てる杉っちをのけた5人でドボンをやることになった。辻っちにやり方を説明してもらい1チップ100点では大きいので50点にしてやった。俺は、最初の方はどんどん負けて、8000点ぐらい沈んだが、後半盛り返して、結局最後は5000点ぐらい勝っていた。石っち、徳っち ゴメン。

 終わったのがちょうど12時だった。みんなそのまま寝たが、俺はシャワーだけ浴びて1時に寝た。



朝 鳥の声で目が覚めた。時計を見ると5時だった。10分ほど横になっていたが、ちょっと早いが起きることにした。うろうろしてると、杉っち以外のみんなも次々に起きてきた。曇っているが雨の気配はない。外は清々しい。寛ちゃんと古っちは、絵を描き始めた。絵心のある人はいいナァ。
寛ちゃん絵画寛ちゃん絵画

石っち眠そうおはよう杉っち

 6時杉っちがやっと起きてきた。

 6時半 朝食の用意にかかる。徳っちは、卵を焼いたり、昨日のみそ汁の残りを温めたり、甲斐甲斐しく働いている。どうした徳っち?お前ってそんなに繊細で細かいことが出来たっけ?その上まだ、ロシアンスープを作るという。

 7時頃より朝食 目玉焼き、サラダ、ビーフシチュー、みそ汁、トーストしたフランスパン、コーヒー。やはりビーフシチューは、おいしくなっていた。みんなおいしかった。外で食べたので特においしく思えた。
11時がチェックアウトなのでそれまでここにいようということで、ゆっくりした。

ビーフシチューがうまい最後はドリップコーヒー

スイカを切る徳っち

 9時半 スイカを食う。徳っちがキレイに切ってくれた。昨日から冷やしてたのでおいしかった。

スイカがうまい

  徳っちのロシアンスープを味見する。俺はレモンとトマトの酸味がよくきいている、と思ったのだが、苦みと酸味が出過ぎてしまっていると、案外不評だった。酸っぱいのが苦手な石っちなどは、一口でやめてしまったらしい。誰かが人知れず、あれはロシアンスープではなく、ロシアンルーレットスープだ、などと言っていた。次は誰が犠牲になるのやら。

問題のロシアンスープ

 また徳っちは、ロッジを出発してからのために、ゆで卵も作ってくれた。
 最初に、ロッジの奥の方の入り口の所にCSアンテナがあった。だから衛星テレビが見られるのかと思ったが、テレビで衛星放送は写らなかった。だが、有線のチャンネルがやたらと多い。古っちと石っちによると、アンテナは有線のためのものらしい。ラテン、クラシック、邦楽からお店の閉店のテープから果ては羊の数を数えるもの、般若心経まである。小鳥のさえずりもその中にあった。かけてみると、そうだ俺や寛ちゃんが聞いたのは、自然の鳥の声ではなく、これだったんだ。なーんだ、、、。
 何故か般若心経が流れる中、10時頃よりあと片づけを開始する。冷蔵庫の中をキレイに片づけて、あまった食材は段ボールに入れて、そういえば辻っちが用意した焼きそばは、結局そのままで日の目を見ることはなかったな。

さよならロッジ「カナダ」

 11時ロッジカナダを出発 湯村温泉を散策しようということになった。駐車場に車を止め、そこから川の横の遊歩道を歩いていくと、石積みの岸には、有名人の手形が押してある。女性の手の方がかなり小さいななんて思ってると、小椋佳があって、その手と一緒に写真を撮ってもらってたら、古っちも撮ってくれとやってきた。お前もファンかい??  その向こうが足湯の施設になっている。水の部分と湯の部分があり湯の部分は、ちょうどの湯加減だ。岸上に源泉があり、温泉卵や野菜を茹でることが出来る。杉っちがみんなの分として10個300円の卵で温泉卵を作ってくれた。俺と寛ちゃんは、夢千代像の所に行って、夢千代と写真を撮った。古っちが土産を買ったというので、俺も同じ所で栃の実羊羹を買った。

俺の手とどっちが大きい?ヤッホー

 12時40分 あまりあてもないが、湯村温泉街を出発。寛ちゃんの希望でまた川釣りをする。今度はもう少し浜坂寄りの所で釣りをした。川は、中程は結構深かったので、端の浅瀬で釣った。小さなハスが釣れた。




釣ってる間、辻っちたちは、車でどこかへ見に行ったようだ。彼らが来て、保養所の無料釣り場のようなところがあるというので行ってみることにした。探したがそこには幅2メートルほどの溝があるだけだった。

川虫ですなかなか釣れない徳っちウグイです

 うろうろしてると釣り人の多い良さそうな場所に出た。車を脇に止めて、降りてみた。なかなか良さそうだ。周りには鮎釣りの人がいる。前の場所で最後に使った石に付いている虫(名前は忘れたけど)をつけて投げた。俺と寛ちゃんと徳っち。みんなも一緒についてきた。3回位流していると、ぐっと重くなって大きいウグイが釣れた。流れ込みの深みが良いみたいだ。何回か投げるとまた当たって小さいハスが釣れた。俺は辻っちと交代した。辻っちは、川釣りは初めてのようだ。投げ方を寛ちゃんが教えていた。徳っちが釣れない。そうこうしていると、見知らぬおじさんが河原に降りてきた。「何か釣りましたか?」 地元のおっちゃんかな、と思っていると、地元のおっちゃんはおっちゃんなのだが、料金を徴収しに来たという。何で??? 鮎釣ってるわけでもないのに。おっちゃんの説明によると、兵庫県の川なら何処でもどんな魚であろうと竿を出すと竿1本について3000円いるとのこと。そんなあほな!!! 3本出してるから9000円!?!? 寛ちゃんと俺と古っちなどが文句を言うが、このおっさんがしつこい。どうしても払えという。寛ちゃんが「やめて帰ります。」といったが、それでも払わないといけないと言う。「看板無かったでぇ」というと、3カ所に看板立ててるそうな。たった3カ所ではわかるかいな。降りられる所みんな立てんかいな。何でウグイやハスで金取られなあかんねん? あんたらウグイやハスの放流してんのかい? ウグイやハスにお金かかってんのかい? もう腹立つ。

2つで6000円は高い!!!

 結局 3本の所を2本に負けてもらって6000円払い、しょうもないビニールの監察をもらって、決着しました。そのあとも古っちと石っちがおっちゃんにいろいろ言ってたようやけど、ほんま、腹立つわ。おかしいよなぁ岸田川! そのあと徳っちが、初めて小さいハスを釣って、それから俺のより大きなウグイを釣って、やれやれと納竿となりました。3時

 納得にいかない岸田川をあとに、香住の方に出発。

余部鉄橋にて

 途中余部鉄橋でみんなミーハーのように記念写真を撮った。

 4時、香住着 食事をしようとウロウロしたが、良さそうなところがない。朝市センターも3時までなのでアウト。仕方なく『海の文化館』の中の海宴という所に入った。客はいない。みんな海宴丼を注文する。公共施設の中なのにエロ雑誌が置いてある。もうちょっと海に関する物を置かんかい。

海宴丼はなかなかうまい

 海宴丼とは、ご飯の上にハマチ、マグロ、鯛、いくら、エビ(石っちによるとドロエビだそうだ)等がのった海鮮丼だ。結構新鮮でうまかった。

 4時40分そこを出た。出口にはの閉店の看板が掛かっていた。もう少し遅かったら食事にありつけないところだった。急いで帰路に!
 
(少し道に迷い)ぐるぐる回って、豊岡旭市のガソリンスタンドでガソリンを給油。円山川の川沿いを和田山へ向かった。帰りも杉っちはよく寝ていた。和田山に入ったあたりから土砂降りの雨となり、視界が非常に悪い。

 6時15分播但道へ。トンネルを抜けたら雨はましになってきた。
 6時40分朝来山サービスエリアで休憩。辻っち、レンタカーは7時までだと、レンタカー屋にTEL
 6時45分”靴のヒラキ”通過。

 7時15分山陽道分岐 100円道、第二神明、伊川谷ジャンクション、垂水ジャンクション、第二神明北線、学園南出口から 

 8時11分石っちの自宅へ
 9時   淀屋橋着 雨はやんでいた。みなさんお疲れさまでした。特に計画、段取り、買いだし等いっさいを仕切ってくれた辻っちお疲れさま。また、ウニとり用のモリや釣りの用意等をしてくれた寛ちゃん、どうもありがとうございました。




追記:故石っちを偲んで

  夏季合宿が終わり、ボーッと1週間を過ごして、投げ釣り会の例会が7/17日にあり(個人的なことでスミマセン)、ミカンの7月の消毒を始めたこともあり、(言い訳ばかりでゴメン)合宿記を書き始めたのが、20日頃からで1週間かかってオリジナルが出来て、とりあえず写真や立て替えてもらったお金を送らねばならなかったので、合宿記を入れて、7/26日に辻っち宛に郵送した。

7/29日及び30日辻っちよりメールで、俺の合宿記の校正版が送られてきた。いろいろ配慮がなされていて、さすが辻っちと感心した。

 ところが、7/31日昼、辻っちよりTEL。合宿記の事かな等と思っていると、低い声で「実はな、昨日の夜中石っちが心停止をおこして病院に運び込まれたらしい。俺これから行って来るわ。」「えーっ、わかった。頼んだ。」 電話を切ってから、病院を調べると、ポートアイランドの方で、明日から娘もその方面のホテルで勉強合宿をするという。何か因縁めいたものでもあるのかと思い、辻っちに、俺も行こうかとTELするが、つながらなかった。それで、徳っちにTELしてみた。徳っちも話は聞いていて、まだ若いから、多少脳に損傷はあっても、「心配させんなよ。」ですむんと違うやろか。辻っちに任せておいたらと言う。それもそうだなと少し俺も落ち着いて、辻っちに任せた。そのあとも、古っちからTELがあり、かなり心配している様子だった。

 夜に辻っちがTELくれて、意識はないが、少し息は荒いけど自発呼吸してるとのこと。医者の話では、脳に損傷はあると思うが、すぐにどうなるものでもないだろうということらしい。辻っちは「また一緒に旅行に行こうな。」と耳元で言ってきたらしい。来週の土日ぐらいにみんなで行く感じかな。また連絡するとのことだった。

少しほっとした。これで意識が戻ってくれればいうこと無いな。

8/1日の朝、娘を駅まで送っていって、歯医者に寄って11時過ぎに家に帰った。11時40分頃辻っちよりTELがあった。石っちの容態の報告かと思ったら、11時半頃に石っちが、亡くなったとのことだった。つらいなぁ。辻っちもつらそうだった。特に、俺が病院に行こうかと言ったことや週末にみんなで見舞いに行けばいいだろうとみんなに言ったことを悔やんでいるみたいだった。でも辻っちだけの判断じゃないし、誰だってこんな事が起こるなんて思ってないんだから。

しばらくして、古っちよりTELがあった。「なんかもう訳わからんな、、、。日にちはまだわからんけど、お通夜もお葬式もどっちも出てあげようと思ってる。」古っちも俺以上につらそうだ。

葬儀は、通夜が8/2日の夜7時から、本葬が8/3日の12時半から2時まで、と連絡があった。お通夜は、だいたい参加できるみたいだが、お葬式は、平日の昼間ということもあって半分ぐらいしか参加できないみたいだ。

8/2日、午前中に最後の最後にちょっと残った消毒作業を済ませた。午後4時頃、家を出た。5時50分梅田の紀伊国屋で待ち合わせだ。一緒に行くのは、辻っち、杉っち、古っち、寛ちゃんと俺の5人。あとは仕事の関係で、直接行くとのこと。俺なんか神戸の葬祭場なんか全然わからないから、とりあえず一緒に行かねば。例によって古っちは、遅れたので直接行くことになり、4人で梅田から、阪急で神戸へ。

俺のだらしなさのため、合宿記を書くのが遅れてしまい、結局石っちには読んでもらえなかったのが残念で、そのコピーと、みんなが写っているA4で印刷した写真を持って行って上げようと思ったが、A4は大きいかと写真はやめて、合宿記のコピーを、オリジナル1部と辻っち校正版を2部持っていくことにした。そしたら、寛ちゃんと杉っちも同じ事を考えていたようで、寛ちゃんのは、ちゃんと封筒に入っていたので、それを棺桶に入れてもらうことにし、杉っちのは、ゴシックで印刷していて、その方が読みやすそうなので、それを家族の人用に渡すことにした。また辻っちは、みんなが合宿で撮った写真の中から、石っちの入った物を抜き出して焼いたCDを持ってきていた。

写真持ってきてあげたらよかったな、という話になって、CDがあるので、写真屋でもあればと思い、杉っちが聞いてくれたが、結局無かった。

葬祭場で、福っち、松っち、古っち、徳っちと会い、全員が顔をそろえた。

しめやかにお通夜が行われた。奥さんはとても悲しそうだった。当たり前だな。お通夜のあと、石っちの顔を見せてもらったが、眼鏡はかけてないが、いつもの石っちで、とてもいい顔をしていた。

葬祭場を出て、辻っちの「梅田に飲みに行こう。」の一声で、梅田まで戻って、杉っちの案内で、やぐら茶屋へ行った。縦長の大きなテーブルで、ちょうど周りに8人ゆったり座れた。それぞれ飲み物を注文して、グラスを合わせかけると、松っちが「石っちの分は?」と言う。そうだ酒が好きだった石っちの分を忘れていた。真ん中に、グラスと生酒を置いて、石っちと一緒に乾杯のやり直し。みんな大いに飲んだ。俺も日頃全然飲めないが、その日だけは飲みたかった。いろいろな話の中で、杉っちが、「なんといっても、もう一度あの湯村温泉に行って、同じ所で合宿するのが、一番の供養になると思う。」と、それには、みんな大賛成で、来年の7月に、もう一度行くことに決まった。俺のこの合宿記も、来年に続く事になるだろう。

8/3日お葬式は、俺と辻っちと古っちと寛ちゃんが参列した。ほかの連中も本当は来たかったと思うが、仕事だからな。みんな直行で、葬祭場で会った。俺はみんなが写っているA4の写真、寛ちゃんは、石っちが一人で写っているのやみんなと写っているのを何枚か持ってきた。

いいお葬式だった。最初の30分は、読経とかねや太鼓で、次の30分ぐらいが、焼香、最後の30分が、最後の別れで、花を入れて、ゆっくりとお別れをすることができた。俺や寛ちゃんの写真を石っちの胸の上に置いて上げた。親族の方々は、彼が好きだったお酒を口につけてあげたり、俺や寛ちゃんの入れた写真を眺めたり、奥さんは、石っちにお礼を言ってあげていた。

出棺は、1階で、家族が一緒に乗れる(外国風の)長い霊柩車が止まっていた。しばらく待っていると、石っちの棺が降りてきたようで、親族の人たちが、霊柩車に乗せた。身内の方々が前に乗られて、2時過ぎ、シャッターが開いて、石っちをのせて、霊柩車が出棺していった。

石っちは俺たちの心の中では、いつも笑ってるよ。いつまでも、いつまでも、いつまでも!!