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第五四〇号

       クラブの皆さんから刺激を頂いたおかげです!


2015年12月29日
AAC会員
河合 健一氏

     サブスリーですが、マラソンブームもサブスリーと言う言葉も一般的でない20年以上前、陸上
     を少しかじってた頃に一回記録したと思うんですが・・・ 10年以上のブランクから、しかも40
     過ぎてから再び走り始めて、今回の加古川マラソンが実質始めてです。サブスリーは過去陸
     上の経験がありあまく考えてたもんで、目標としてましたが中々達成出来ないので暫く無理
     かなぁ~、マラソンは無理なんじゃないかと考え始めてました。この度達成できたのは芦屋浜
     ACに入会させて頂いて、皆さんから刺激を頂いたおかげです。

     先月の福知山でも、オーバーペースだったのか体調が良くなかったのか、30km過ぎからス
     タミナ切れと脚が攣って、歩いたり走ったりでようやく3時間20分でゴールにたどり着いた感じ
     でした。今回の加古川は開催が週末ではなく、間の祝日でしたので自宅の方に帰省せず、
     単身赴任先の四国高松から自宅近くの駅の始発で、駆け付け参加させていただきました。

     今年度最後の大会ですし、福知山から走りも良くなってる感触はなかったですが、まずは歩
     いたり立ち止まったりせず42.195kmを完走しようという目標と、前半を極力抑えて福知山以上
     のタイムを目指そうと思いスタートしました。5km地点を22分で通過しまずまずと自分に言い
     聞かせました。

     コース北側の最初の折返しのすれ違いで、3時間のペースセッターがいることを知り、あそこ
     を目標に走ろうと進みました。加古川大堰を渡る辺りからジワジワをペースを上げましたが、
     3時間のペースセッターが近づかず苦しかったです。一番南の高砂の折返し(23km)で、よう
     やく3時間のペースセッターに追いつけました。着いてからは、いつもの30km過ぎからペース
     ダウンに備え、給食のパンとかベビーシュと給水をこまめに取りました。

     30km地点にさしかかり脚の攣りが心配でしたが、右脚のふくらはぎに張りは有りましたがい
     つもの感じと違いましたのでそのままペースセッターに着き、残り5kmで『行ける方は行って
     下さい!』との声に2・3人が出たので勢いで付いて行きました。違和感のあった右脚ふくらは
     ぎもピクピクきてましたが、残り5kmなんでなんとかなると信じ進みました。『サブスリー行ける
     !』との声にも励まされゴール。2時間57分辺りでゴール出来ました。芦屋浜ACの仲間も沢
     山参加されており、本当に心強かったです。

     前半ハーフは、ペースセッターより後でしたので、1時間30分はかかってると思います。後半
     は1時間27分ぐらいで走れた計算になります。中々距離を踏む練習出来てませんでしたが、
     2015年目標をまずはクリアー出来て良かったです。来年は歳男になりますので、今年以上の
     結果になるようまた、頑張りたいです。ありがとうございました。
      (大会開催日:2015・12・23)



第五三九号

     最後は力を振り絞りゴール 己に勝った瞬間でした!


2015年12月12日
AAC会員
田村 友加氏

     この度、福知山マラソンにて国際ランナーの仲間入りを果たしました、田村友加です。
     来年2016年1月31日に開催される、大阪国際女子マラソン。今年2015年のレースを、「来年
     出なあかんからな!(笑)」なんて冗談めかして見に行きましたが、まさかこんなに早く実現す
     るとは思いもよりませんでした。

     昨シーズンは福知山マラソンをベスト3゚28’52’’でゴールし、その後は口熊野が唯一狙えるレ
     ースでしたが3゚31’02’’という結果を残して幕引きとなりました。去年の福知山マラソンでは、
     「これ以上なんて無理!」と思っていましたが、 12月からは出る大会ごとに入賞・好成績を収
     めだし、シーズンが終わると来期は国際とってやる!という気持ちが芽生えていました。
     そして4月の大阪水都100kmでは念願の芦屋浜AC/匠の会入りも果たし、陸連登録も済ま
     せ、ますます3:13を切って国際を走りたいという気持ちが強くなりました。狙うは福知山マラ
     ソン。エントリーさえできれば確実に走れ、何よりPB更新を収めてきた大会でした。

     そこからは出場レースを絞り、新たに鍼治療、ファイテンのルーム利用(酸素カプセルなど)ま
     で始め、夏のボーナスで出世払いとばかりに足裏マッサージ器まで買う始末(笑)。国際取得
     に向け、外堀から着々と準備が進んでいきました(笑)。

     しかし、肝心の練習内容といえば、今までと変わらず月間250km程度のただひたすら走る練
     習方法。7月頃になって水曜日に尼崎陸上競技場で開催される、通称「尼陸」に行こうと思い
     始めました。当時はとてつもなく速い人たちが気合を入れて練習に来ていると聞いていました
     から、7月中旬から丹後100kmの対策も兼ねて恥ずかしくない程度に心肺機能を上げようと
     数回の坂道練習を行いました。

     8月上旬、いよいよ「尼陸」に行こうと決心し8月12日、翌日の会社をお休みにして(笑)いざ尼
     陸へ。初陣メニューは5000m、タイムは21'27''でした。その後も2~3週に1度は参加し、モチ
     ベーションとトップスピードは着々と向上していきました。しかし、この頃から右足膝周辺に違
     和感を覚えるようになり、結局今も違和感と痛みは継続しているのですが、幸いにも走行中
     は痛みが出ないのであまり気にせずシーズンを迎えることになりました。

     まずは10月の潮風ウルトラ。30kmの部はサブスリー&国際ランナーの強豪揃い!こんな中
     で走るのか!?となかなかのプレッシャーを感じていましたが、4’30’’ペースで行けるところ
     まで行こうと決めていました。結果は7.5kmまでしか維持できず、その後ペースが落ち続け、
     終わってみたら平均5分以上かかっていました。この30kmで学んだことはたくさんありました。

     シーズン初のフルは初参加の大阪マラソン。どのように走るか、いろいろと悩みましたがファ
     ンランすることに決めました。芦屋浜ACの応援をはじめ、沿道の応援、エイドステーションな
     ど久しぶりに充分に楽しみました。走りながら、来月の福知山はゴールしている時間かなぁ、
     なんて考えていました。

     そして11月に入り、福知山へ1人で試走に行きました。初のターサーを履いてレースペース4’
     34’’を目標にしていましたが、またもや8.5㎞で集中力が切れてしまいました。おまけに補給
     食を忘れハンガーノック気味で眠い。とりあえずコースの再確認、ということで折り返しまで行
     って折り返し36kmを走りました。2週間前になり、20㎞のペース走を苦い思い出のウルトラコ
     ースで行いました。リベンジのつもりでしたが、雨に降られ風に吹かれやっとの思いで平均レ
     ースペースを維持できましたが16㎞で終了、またもやペース走に失敗してしまいました。

     1週間前、神戸マラソンをDNFで10㎞まで走ると決めてスタート。今回は補給食をとる練習も
     兼ねて準備も気合も程よく入っていました。目標ペースはレースペース-10秒の4’24’’。
     ちょっぴり突っ込んだおかげでサブスリー選手の背中をしばらく見ることができました。途中
     でトイレに駆け込み、またもやペース走失敗。とりあえず芦屋浜ACの応援部隊を目指してレ
     ースペースで進み16kmで終了。完走メダルとタオルがもらえないのは悔やまれましたが、本
     番は来週、回復できる自信もなく、しばらく芦屋浜ACのランナーを応援して岐路につきました。

     そして迎えた本番当日。第一の関門はマラソンバスの集合時間5:20!(笑)  緊張のためかこ
     れは簡単にクリアできました。第二の関門はトイレ。かなり緊張していたのでスタートまで何
     度もトイレに行きましたが、その甲斐あってか本番では思い出すこともありませんでした。
     第三の関門はBブロックスタート。出走30分前にゲートに入り、少し前に行くと芦屋浜ACメン
     バーが見つかり一安心。ほっとしたのもつかの間で、世界のN川さんに「ついておいで!」と、
     ぐいぐい前に連れて行ってもらい、気づけばBのほぼ先頭!ブロック間を詰めるときにはAブ
     ロックの最後尾と並び、ほとんどタイムロスはありませんでした。

     いよいよスタート。前日までの雨予報が嘘のように、降ってくる気配すら感じません。おまけ
     に風もなく、寒くもなく、まさに絶好のチャンスデイ!今日を逃して再来年なんて絶対ムリ。
     何が何でもやってやろう!と心に決めて前へ進みました。スタートすぐの下り坂はスピードを
     出しすぎず、けれど地の利を生かしてスピードを殺さず、転倒に気を付けて。橋を渡って市街
     地に入るとたくさんの応援をもらい、しばらく行くとT隊長がすぐ隣に。スタート前、「序盤のペ
     ーサーやりますよ」と言ってくださっていました。ややオーバーペースで来ていましたが、その
     ままのペースで11kmほどまでご一緒しました。(T隊長はトイレへ)そこからは独走態勢。

     試走に来ていた甲斐があり、見覚えのある景色に安心しました。調子よく飛ばしハーフはな
     んと1゜32’32’’のPB更新!最後まで落ちずに行けるやろか・・・。そこから徐々にきつくなり、
     折り返しまで何とか持ちこたえましたが26kmからの5kmは地獄でした。ようやく30kmにたどり
     着き、タイムを見ると2゜12’台。行ける、このままいけば!! 31㎞の表示を見たとき、えっ、
     もう31㎞!?ふっと体が軽くなりました。タイムは徐々に落ちていきましたが、36kmの地点で
     30分強を残し、確信に変わりました。残り2㎞の地点、両親が応援に駆け付けてくれており、
     坂道へと元気をチャージ。約1.6㎞の坂はいつまで続くのかと思うほど長く感じましたが、これ
     さえ登れば国際が待っている!最後は力を振り絞りゴール!己に勝った瞬間でした。
     カーネーションを受け取り、満足感でいっぱいでした。

     そして数週間たった今、また新たな記録に向けて楽しく練習を開始しています。ここまでくる
     のには沢山のきっかけや応援や励ましがあり、本当に芦屋浜ACに助けられてばかりです。
     いつも感謝しています。またこれからもお世話になりますのでよろしくお願いします。
      (大会開催日:2015・11・15)



第五三八号

                  素 敵 な ク ラ ブ !


2015年12月8日
AAC会員
小阪 はるな氏

    みなさん、こんにちは。はじめまして、9月よりAAC会員になりました小阪はるなです。トライア
    スロンをはじめて3年目です。まだまだ未熟で経験も練習も足りませんが、ロングのトライアス
    ロンを完走できるようになりたいです。

    今年は琵琶湖、ひわさ、加西とショートに3回出場しました。琵琶湖では、第1回大会という中の
    初ショートデビューで、ビギナーズラックのような感じで年代別3位に入賞しました。ひわさでは、
    総合21位、年代別は5位でした。 加西大会は、ローカルな大会ですが、昨年ボランティアとし
    て参加させていただき、機会があればAACの練習会に参加してみてくださいと声をかけていた
    だいた大会であり、またショートトライアスロンに挑戦するきっかけとなった大会でもありした。
    加西の大会では、いい記録・結果を残したいと思い練習をがんばり、年代別優勝することがで
    きました。

    また、スイムの実績づくりとして、竹野浜オープンウォーターで2.5kmにも参加しました。完泳で
    きるかの不安はありましたが、目標としていた1時間以内に泳げることができました。
    ランは、3月に篠山マラソンに参加し、初めてのフルマラソンで雨と練習不足を実感し、30kmを
    超えたあたりから、足が動かなくなり、かなり悔しい思いをしました。結果は、グロスで4時間20
    分、ネットで4時間10分でした。先日の福知山マラソンでは、3時間49分(ネットでは3時間45分)
    と人生2度目のフルマラソンでサブ4達成できました。

    これには、今までは一人で練習をしていましたが、ランの練習会に参加させていただいたこと
    からの結果だと思っています。ひとりでは、スピードも楽なように走ってしまいますが、練習会で
    は、一人で走る時よりレース感覚で普段より速いペースで走ることを意識して取り組んでいま
    した。「このペースだと、3時間45分ぐらい狙えるよ」とのアドバイスどおりのタイムとなり、とても
    うれしかったです。

    トライアスロンもしていますが、バイクがとても苦手で練習時間も一番短いです。今後は、バイ
    ク練習会にもできるだけ参加して苦手を克服していきたいと思っています。来年は、ミドルに挑
    戦しいつかはロングに挑戦できるようになりたいと思っています。
      (加西大会開催日:2015・9・27)



第五三七号

       人 生 初 の 遠 征 を し て 来 ま し た !


2015年12月5日
AAC会員
水野 隆志氏

     お疲れ様です。水野@名古屋単身赴任中です。11月15日に第1回金沢マラソンに参加させて頂
     きました。今シーズン大阪に続く2回目のフルマラソンで、人生初の遠征をして来ました。
     1週間前から天気予報を見てましたが、どう考えても当日は雨・・・天気予報が外れるのを期待し
     ましたが、やっぱり当日のスタート前は雨でした。(涙)

    
そんな中で始まった金沢マラソン。レース当日から手荷物預けの袋に鞄が入らないと言う大失態。
    
でもトラックの運ちゃんがやさしく、袋に入れずに預かってくれました。運ちゃん「預かったるけど、
     頑張ってや!」 力を貰いました!

    
スタートでは谷中さんに背中を押され、沿道では素晴らしい応援を頂き、エイドのサポートを貰い、
     一緒に走らせて頂いたランナーと共に無事一歩も歩くことなくゴールする事が出来ました。
    
結果はPBの3時間28分40秒(グロス)、3時間28分25秒(ネット)。

    
コースは12km位までは高低差約60mの登りですが、後半は殆ど平坦なコースで非常に走りや
     すいのですが、途中細かいアップダウンがあり、ボディーブローの様に脚に効きましたね~

    で、遠征の楽しみは何と言っても食事ですね。土曜日のエントリー後は金沢カレーの「ゴーゴー
     カレー」、そしてレースの後は「8番ラーメン」。 ホントは「のどぐろ」とか「お寿司」とか「海鮮丼」
     とか食べったかったんですけど、帰りの高速バスの時間があったんで断念しました。

    でも、来年出来る事ならまた参加させて頂きたい大会ですね。関西からは少し遠いですが、
     土曜日早めに入って市内観光も出来ますので、おススメの大会だと思います。
      (大会開催日:2015・11・15)



第五三六号

       故郷富山での行われた富山マラソン2015!


2015年11月5日
AAC会員
大坂 勝氏

     皆様こんにちは、今年の3月からAACでお世話になっている大坂です。仕事の関係でなかなか
     顔を出せない者です。今回は私の故郷富山で行われた、富山マラソン2015の報告をしたいと思
     います。北陸新幹線開業を記念した大会で、フルの部で約12,000人の参加者でした。

     コ-スは高岡市から射水市・富山市で、日本遺産に指定されている街並みを抜け庄川沿い新湊
     の海・海の貴婦人と言われた海王丸・新湊大橋・田園地帯・路面電車の街と変化にとんだコ-ス
     でした。
     特に新湊大橋から見た立山連峰は絶景でした。カメラを持って来なくて損をしました。沿道の声
     援もよく、エイドでは白エビの天むすやますのすし、薬エイドなど富山の魅力が詰まっていました。

     完走記録はそこそこでしたが、第1回大会でここまで出来たのが良かったです。次回が開催され
     たら、エントリー合戦なるほどの素晴らしい大会になるでしょう。マラソン100選で姫路城マラソン
     と争うかな?

     富山マラソンを楽しんだ後の観光は、近くに富山湾寿司の店や富山城跡を楽しんでください。
     僕自身はひさしぶりに里帰り出来ました。富山には黒部名水マラソン・魚津しんきろうマラソン・
     最近ではトライアスロン大会も行われています。
     走ってよし、景色よし、グルメよしの富山に来てみませんか? 投稿では書ききれない魅力があり
     ますので、富山に行きたい人は大坂に声をかけてください。
      (大会開催日:2015・11・1)



第五三五号

         サ ブ 4 や っ と や り ま し た !


2015年11月1日
AAC会員
山本 耕一氏

     AAC会員の山本耕一です。先日の大阪マラソン、やっとサブ4達成できました。 (ネットですが)
    
そもそもマラソンなんてしんどいことをやっている自分がとても不思議に思えます。もともと運動
     は苦手ではなかったのですが、 ただ走るということをここまでやるとはおもってもみませんでした。

    
数年前に会社の後輩に誘われて、ミッキーマラソン5Kmに参加したのが初レースです。このとき
     のしんどさは今でも鮮明に覚えています。 (まだタバコ吸ってたような気がします)
    
AACとの出会いはスポーツクラブで山崎さんと話すうちに誘っていただいたのがきっかけです。
    
体験でブリッジコースを走って、休憩の時吐きそうになったのを覚えています。(それから1ヶ月
     練習不参加)

    
気を取り直し、練習会に時々参加するようになって、皆さんの本気モードや記録をねらう部分に
     刺激をうけ、自分も速くなりたいとおもうようになりました。ひとりでは多分走ることをやめていた
     とおもいます。 たまの飲み会も楽しく自分にとっては居心地のええ場所です。

    
今回の大阪マラソンも風邪気味で体調も悪く、アキレス腱もすぐに痛んだので、途中リタイアも
     一瞬頭をよぎりましたが、歩いてでも完走しようと心を切替えまたドーム前の応援にも力をもら
     い、思ったより後半の落ち込みが少ない分ぎりぎりサブ4達成できました。
     ありがとうございました。 次回も記録更新をねらいます。

    
話は変わりますが、シーズン前にたてた目標が3つありました。
     
1、丹後ウルトラマラソンを完走  (あえなく撃沈)
     
2、フルを3時間45分きり (次回に持ち越し)
     
3、六甲全山縦走を完走 (過去2回リタイア)
    
なにひとつ達成していませんが、2と3はまだチャンスがあります。
    
これからも頑張っていきます。皆さんよろしくお願いします
      (大会開催日:2015・10・25)



第五三四号

            秋 の 味 覚 狩 り !(六甲)


2015年10月22日
AAC会員
本地 敏行氏

    
今年のシルバーウィークは5連休。この5連休は何をしようか?考えてみた。その結果、街(大阪
     市内)に出ると交通費用が以外にかかってしまう。買い物目的でもなければ、ブラブラしていても
     面白みにかける。結果、街の人ごみに揉まれて疲れて帰って来る姿を想像してしまう。はやりこ
     んな時こそ六甲山へ行こう。その選択は 費用(お金)もかかることなく、面白い発見もできるの
     で何かと楽しむことができる。

    
六甲山へ行くことが決まってからは、次に重要なことはどの山道を選ぶことが自分の思っている
     ような楽しみができるのか?ということになる。六甲山の地図を頭に思い浮かべては、コース取り
     (山道)を考える。六甲山の北側をスタートにすると電車運賃も時間も必要以上にかかるので却
     下。南側から攻めることがベターだろう。自分にとっては、六甲山の北側からスタートする時は、
     何かのイベントごとや理由がない限り選択はしないと考えられる。計画する六甲トレイルのほとん
     どは、南側からスタートし、一度峠を越えて、北側の麓へ下る。その後は再び峠を越えて、南側
     へ帰って来るコースを考えるため、これが北側からスタートしない理由の一つにもなっている。
     今回のトレイルランは、秋の山の実りを目と舌で楽しむことを目的にしている。主要道(魚屋道、
     六甲全山縦走路)は避けて、人があまり通らない山道を選択したい。通る人が少ない分、手つか
     ずの自然を多く発見できると考えたからでもある。

    
結果、JR六甲道駅から出発して、六甲ケーブル上駅へ向かうコースに決定した。ここ最近の自分
     にとっての王道コースとも言える。アイスロードか高羽道の選択だったが、藪漕ぎは避けたいた
     め、アイスロードは選択外となる。高羽道を進み、六甲ケーブル上駅付近に到着してからは、ガー
     デンテラスへ向い、極楽茶屋横から山道(もみじ谷道)を下る。その後は、有馬近くの炭の道を
     上がって魚屋道へ戻るコースを取ることにした。一軒茶屋に到着してから先は今のところ未定と
     なる。

    
当日は、いつもよりも遅く、9時に自宅をスタートし、最寄り駅から電車に乗り込んだ。(いつもは
     ほとんどが始発電車に乗り込んでいる。)JR六甲道駅には10時くらいに到着することができた。
     JR六甲道駅で下車後、虫除けとタオルを忘れたことを思い出し、JR六甲道駅を北側に出てすぐ
     正面にある複合商業ビル内のダイコクドラッグで忘れ物の買い足しを行うことにした。ダイコクド
     ラックでは、商品を圧縮陳列していたため、タオル1つを探すために、100円均一コーナーを大
     きく、小さくグルグル回ることになった。結局タオルは100円均一コーナーとは別の並びのタオル
     コーナーにあった。このタオルコーナーを見つけることができずにすぐ近くの棚の周りを大きく小
     さく4周も周回していたことをおかしく思えた。タオルの種類はピンク色と茶色の2種類しかない。
     男=茶、女=ピンクと考えてしまうと、色選択の余地はなかった。虫除けは、手持ちの財布の中
     身と相談し、一番安いもの(450円くらい)を購入して店を後にした。今日は、木の実やきのこを見
     つけるため、若干山道から外れることも想定できる。近年のマダニブームでは、累計で80人近く
     が発症し、それなりの状態になったことをヤフーニュースで見たため、マダニ避けのためにも、
     蚊避けスプレーを足元(靴下やズボンのすそ)に大量に吹き付けることにした。(利くのかな?)

    
月末に近いので、財布の中身(手持ち2500円)と相談し、本日は1000円以内で遊ぶことを前提
     に、無駄な買い物は極力少なくしたい。今の時点ですでに、使用したお金は900円に達していた。
     (残金約1400円)帰りの電車代を含めると予算オーバーになっていた。仕方なくダイコクドラッ
     グで先ほどの買い物は入れない計算で本日の予算とすることにした。

    
なんだかんだ30分くらい時間を浪費し、10時半くらいにようやくJR六甲道駅を出発することがで
     きた。途中の阪急六甲駅辺りでは、祭りでもあるのだろうか?そう思わせるくらいに人が多くて歩
     道を走ることが出来ない。歩道から降り、車に気をつけながら車道脇を走り続ける。先ほどの急
     に増えた人ゴミも阪急六甲駅から離れるにしたがって急激に減ってしまった。阪急六甲駅を過ぎ、
     北へ続く急な坂道(車道)は、走ることがつらく感じるくらいだ。この辺りに住んでいると膝が悪く
     なったら歩くのが大変だ。そう考えながら歩かないように頑張って走り続ける。頑張って走り続け
     る理由は、山道に入ると思うようには走ることができない。そのため山道に入るまでは、走れると
     ころは急な坂道でも止まることなく進みたい。六甲ケーブル駅前に着き、初めて足を止めて休憩を
     することにした。背中のリュックに入っているリザーブタンクのホースを走りながら飲めるようにす
     るために飲み口をリュック前に持ってくる。ホースを上手く整えることが出来た後は、先ほど購入
     したタオルを首に巻く。これは、蜂や蚊から首の部分を守るためでもあり、また頭から流れ出た汗
     を首で止めることにより、シャツの濡れ具合を少なくするためでもある。走る準備を整え、六甲ケ
     ーブルル駅の前を走り過ぎて、その先の急な坂道を上がっていく。坂道はマンションと老人ホー
     ム前を通る。大きく2度折れ曲がるとすぐに行き止まりになった。行き止まりには、老人ホームの
     非常口から続く九十九折に造られた鉄製の非常坂が左手にあり、右手にはキウイ畑があった。
     山道へ入る道は九十九折の非常坂側にあり、そこから入山することができた。

    
山道へ入るとすぐに急な階段が20段程度続く。この階段は1段が高いため、走り続けて疲れて
     いたので歩いてしまう。階段を越えることができれば、なだらかな山道になる。入り口付近はクヌ
     ギの木々が生えているが、少し進むと、ナツハゼの黒い実やミヤマガマズミやガマズミの赤い実
     をつけた木々が目立つ。今年は、ガマズミの当たり年みたいでたくさん実ったちいさな赤い実を幾
     つか口に投げ入れた。すっぱいがその中に僅かな甘みも感じられる。まずくはないが上手くもな
     い。あと1ヶ月ほど先にもう一度味を確認したいと考えた。何度か赤い実を口にほうり込み、噛み
     砕いては種を吐き出す。林の縁のため日差しも良く入るので、ムカゴも多く実を結んでいたので、
     つまみ取ってはそれらも口にほりこむ。噛むほどにねっとりとした感覚が口いっぱいに広がって
     面白い。ナツハゼの実は時期は少し過ぎていたが、真っ黒な実はいい甘みを出していておいしい。
     おそらく今舌を出すとナツハゼの実によって舌の色は赤黒くなっているだろう。のんびりと味見を
     していると、スズメバチがしつこく背後から近づいて来るので、仕方なく先へ進むことにした。日当
     たりの良いその場を少し進むとすぐに日差しの差し込まない林の中へ入っていく。林に入ると日
     が差さないため、背の低い植物はほとんど育っていない。きのこでも生えていないだろうか?目
     を凝らすが何も見つけることが出来なかった。電線の鉄塔が立っているところに到達すると暖か
     くて柔らかい日も差し込んでいて、その場ではミツバアケビの実がいくらか実っていたので、蔓を
     引っ張り口を開き始めたアケビの実をもぎ取ることができた。アケビの実の味は以外に甘くてお
     いしく頂くことができた。そこから先は距離は短いが若干勾配が厳しくなる。大体300m程度進
     むことできれば、その急な登りも終わってしまう。そこからの雑木林は以前に訪れた時は、たくさ
     んの種類のきのこを見ていたので、それを楽しみにしていた。しかし、その場に来て見ても、きの
     こを見つけることが出来ない。山道の下り側の尾根ではホウベニシロアシイグチを一つ。登り手
     側の尾根には、テングダケ、シロオニダケ?クロハツモドキ?ホコリダケなどが見つかる。更に進
     んでいくと、朽ちた木の根に柔道着と白帯が落ちている。誰か山篭りでもしていたのだろうか?
     そう考えながらきのこを探しながら尾根をさらに40~50m進んだ場所に、日本刀が地面に半分
     くらい突き刺さっていた。柄の色は鮮明な着色ではないが、赤と茶がベースの暗い色だった。
     刀身は錆びていないが輝きもない。5m近くまで近づいたが、気持ち悪いためそれ以上は近づき
     たくない。見た限りではステンレス製の模造刀と思われる。模造刀と言っても、状況を加味して考
     えると気持ち悪い。そのせいで背中に悪寒が走るのが止まらない。上がってきた林を急いで駆け
     抜け登山道に急いで戻り、ペースを上げて山手方向へ進んだ。ハイペースで進んだ割には冷え
     切った肝はなかなか温まらない。そこから(刀の場所から)は、走るとすぐに六甲ケーブル上駅近く
     の車道に到着することができた。ここまで来ると気持ち的にもようやく安心することができた。

     車道からは、道伝いにガーデンテラスを目指す。連休初日のため、車道では登山者が多く歩い
     ている。観音像の横を通り過ぎ階段続きの山道を進むと、観光客の多いガーデンテラスに到着
     することができた。駐車場には車がいっぱいで、それに比例して観光客が多い。気持ちの良い秋
     晴れのため、多くの人が六甲に遊びに来ていることが分かる。トイレを済ませて少しの休憩と軽
     食を取った後、縦走路沿いに極楽茶屋に向かった。極楽茶屋へ入るまでに山のキウイフルーツ
     (サルナシ)を見つけることができたので、収穫しては食べる。山で自生しているキウイフルーツ
     はありますが、それとは違います。(ちなみに西宮側から車道沿いに最高峰を目指すと、谷にキ
     ウイフルーツが生い茂っています。取るのは大変ですがただで量が取れます。)極楽茶屋から
     はモミジ谷へ下る。モミジ谷は大雨の影響で、山道はかなり変化している。谷沿いに作られた山
     道にはシデやブナ・カエデを始め多くの植物があり、目でもとても楽しむことができる。シデは3
     種類ある。カエデは葉の切れ型で5種類もしくはそれ以上ある。ブナは2種類。目で山道の両脇
     に生えている木々や白や黄色の花をつけている植物を確認しながら足を進めていく。ここ近年の
     自身の計画では、六甲山で秋の七草を見つけることを目標にしているが、どうしてもキキョウとナ
     デシコが見つからない。逃げ口実ではないが、蔓キキョウでは駄目だろうか?それならたくさん
     あるのに?いつもそう考えてしまう。九州では山に自然に生えていたが、街に近い六甲ではそれ
     らを見つけることが難しいようだ。足元に注目しているといろいろなキノコも多くあり、それらを見
     ている内にきのこ探し状態になってしまった。走り始め(JR六甲道駅)からいろいろと見ていると、
     黄色、白色、赤色、褐色、紫色、肉色、黒色、茶色など、色とりどりのきのこを見つけることができ
     ていた。

    
炭の道入り口近くの川で再度休憩を取って軽食タイムを取る。軽食タイムでは自宅で焼いた食
     パンにたっぷりとマーガリンを塗った食べ応えたっぷりのパンと、ビスケット5枚。近くを飛び回る
     虻が気になるが、少し秋めいてきた周りの景色を眺めながらのんびりと座っていた。昨年の豪雨
     で寸断された川を渡り、炭の道を登って、魚屋道へ戻ることができた。ここから先は、有馬へ下る
     登山者がいつものようにとても多い。山道近くに大型のイグチ系のキノコがあったが、すでに虫に
     食われていてボロボロでとても残念でした。でも、かわりにスッポンダケの大きな卵を見つけるこ
     とができた。鶏の卵(Sサイズ)とそっくりサイズで落ち葉の中に白い卵が落ちていたのですぐに
     分かりました。この場所から一軒茶屋までの道のりが以外に長く感じる。途中、収穫できる植物
     はあるものの、取って食べたい気持ちになるものはないため、目でそれら植物を確認しながら先
     を急いだ。

    
一軒茶屋では時刻も14時となっていて、日は西に少し傾き始めている。夏とは違い傾き具合が
     大きいため、それにより出来る影が大きく感じる。一軒茶屋でH2O(500ML)を購入して、小休憩
     のためにゆっくりと飲む。一軒茶屋の横の広場には一般の山登りの人以外に、学校行事でたく
     さんの中学生らしき生徒が先生の声で集合していた。先の話ではあるが、石の宝殿の白山神社
     でもう一度休憩していたとき、生徒らしき多くの声が近づいていたので、彼らは宝塚方向もしくは
     西宮へ下る?はたまた宝殿でバスに乗るなどの予定でこちらに向かってきていると考えた。
     H2Oを飲み干した後は、一軒茶屋のトイレ横のハイカー用のゴミ箱へペットボトルを入れて先へ
     進む。本来なら、ここからは山梨狩りを行いたいところであったが、9月初旬に一度実り具合を
     確認するためにこの場所を訪れたとき、実が一つもできていないことに唖然としたことを思い出し
     た。折角の山梨狩りの楽しみは来年まで持ち越しとなった。

    
石の宝殿方向へ進み小休憩の後、蛇谷北山コースを降りてドビ割峠へ向かうコースを取る。
     この山道は魚屋道(七曲)を登ってくる登山者が多い場合の迂回コースとしてよく利用している。
     このコース沿いにも、木の実やきのこが多数あることを知っていたので、様子見のためにも通り
     たい。山道は急勾配から始まる。各所で道が荒れていて、周りの木の根をつかまないと下りにく
     いところもあるが、魚屋道の七曲を選択するよりは幾分も早くやり過ごせる。途中にミヤマガマズ
     ミの実の味見やムラサキシメジ?ムラサキアブラシメジ?を収穫など脱線しながら下った。ドビ
     割峠に着くころには、時刻は15時を過ぎていたため、日はさらに西に進んでおり、出来る陰が一
     軒茶屋のときよりも大きくなっていた。

    
急いで山を降りないと暗くなってしまう。一応リュックにはライトはあるが、なるべくライトを使う時
     間帯までには下山していたい。(通常なら1時間足らずで下山は可能だが、今日は味覚祭りのた
     め、時間の予測ができない。)早く街に降りたいため奥池へ下るセメント道を降りようと考えたが、
     春もしくは夏の大雨の影響で通行止めの看板がかけられている。迂回コースはおそらく一度東
     おたふく山の山頂へ向かってから、笹道を奥池方向へ下りることになるだろう。時間と体力と味
     覚狩りを考えると、迂回するよりもすみませんと思いつつ、看板を越えて奥池方向へ下るほうが
     賢明と考えた。セメント道を下り始めると、道路上に大小の落石や多くの落ち葉・木の枝が落ち
     ているのが目立つ。ここ最近人が歩いていないため、セメント道上にはこのような堆積物が積も
     ったと思われる。途中、奥池に住んでいるらしき人が犬(毛並みの多いゴールデンレトリバーだっ
     たかな?)の散歩のためにこのセメント道を上がってきた。お互いに会釈を行って通り過ぎる。
     この人も封鎖の看板を越えてきているのだろう。奥池までだいたい半分くらい進んだ辺りの場所
     で1箇所、山の斜面が地すべりを起こしていて、セメント道が土砂に埋もれているところがあった。
     入り口の通行止めの立て看板はこの場所のことを伝えていることが分かった。途中、高い木の
     枝の上にたくさんのアケビを見つけることができたが、人の手が届くところではないので断念。
     先ほどの地すべり箇所から下側のセメント道では、土砂崩れなどで道が寸断された場所もなく、
     無事に奥池の住宅街にでることができた。

    
出口周辺は宅地開発のためかなりの規模で木々が切り倒されて、きれいな道路が作られていた。
     登山者は木々や植物を傷つけないように配慮して山に上がっている。しかし、開発者は山の木々
     を惜しげもなく、大量に切り倒して道路や宅地を作っている。大きな矛盾を感じながら奥池のバ
     ス停へ向かう。バス停では休憩を取らずにそのまま川沿いの山道を下り始めた。山道の入り口
     には大きな蜘蛛の巣が張っていて、知らずにその蜘蛛の巣にかかってしまった。蜘蛛の巣の張
     り具合から想像すると、今日はこの山道を誰も通っていないことになる。足元の近くに落ちてい
     る手ごろな木の枝を探し、それで蜘蛛の巣を払いながら進むしかない。蜘蛛の巣を払いながら
     川にかかる石橋を渡り、左岸へ右岸へと山道を進み一度車道に入る。出た辺りで丁度手の届く
     ところにおいしそうなアケビがあったので、その実をもぎ取り味見を行った。ちょうど空腹のスパ
     イスが効いていたため?予想以上の甘みを感じて今日一番においしくいただくことができた。
     アケビの実を口に含んでは種を吐き出す。2個目以降のアケビは持ち帰ることにした。ムカゴも
     幾らか実っていたので収穫を始める。ムカゴを取り出すと時間の計算が出来なくなってしまう。
     そば屋につくころには、空は夕焼けになっていた。ここからは車道を進み続けることができるので、
     大丈夫と安心できる。進んでいくとヘアピンカーブの辺りにはいろいろと実が着いていたので、味
     見しながら下山していく。阪急芦屋川駅につくころには17時半になってしまっていた。

    
キノコは、タマゴダケ、アミタケ、オウギタケ、ムラサキシメジ、ホウベニシロアシイグチなどなど
     が取れた。とりあえずすべて味噌汁にぶち込むことにした。天然きのこは栽培品とは違い、良い
     風味(出汁)が出てとてもおいしくて癖になりそうでした。(次週ももちろん収穫にでかけました。)
    
サルナシは冷蔵庫で適度に熟させてから生で食べました。小さなキウイフルーツそのものでとて
     もおいしい。ムカゴは生で食べるのが好きですが、ゴマ油で炒めて醤油・みりんで味付けしてお
     いしく頂きました。アケビはジャムにすることにしました。中の実をスプーンで集めて煮詰める。
     甘みがあったので砂糖は少なめ。実の粘り気が強かったため、酒を足しながら焦げないように
     注意しながら煮詰めました。アケビジャムはこれからが大変で種と実を濾す作業があったが、ア
     ケビジャムが出来上がった後は、店でも購入することができない高級感たっぷりのジャムを食パ
     ンに塗り堪能しました。アケビの外皮は、皮を剥き、少し酢を入れた水に入れて苦味がなくなるま
     で灰汁出しを行った後、味噌・みりんで炒めて頂きました。苦味があるため大人の味です。山栗
     は2日ほど影干した後に湯がきました。販売品の栗よりもかなり小さいですが、甘みは倍ありまし
     た。今年の秋の味覚はこんな感じで始まりました。



第五三三号

        癖 に な る 100 マ  イ ル ! (UTMF2015)


2015年10月20日
AAC会員
青木 猛裕氏

    AAC幽霊部員になりつつある今日この頃ですが、幸運にも出場権を得られた5人の先輩方と100
     マイルレースのUTMFに出場してきました! UTMF・・・、そう、・・・
    
U(ウサイン・ボルトと) T(東急ハンズに行って) M(ムーミンと) F(フラダンスを踊ろう!)
    
の略です!
    
そう、全てはこの日のために暑い暑い六甲山で、夜通しムーミン人形とフラダンスの練習してま
     した。キャノンボール出ていたなんて大嘘です。こんな姿、誰にも見られたくないと思う5人だけの
     ヒ・ミ・ツです!ウソです(笑)。UTMFとは約2日かけて富士山をぐるっと1周走る170kmぐらいの
     トレランレースです。

     皆さんはシルバーウィークで連休かもしれませんが、自分は前日まで「仕事の山」と「娘のおむつ
     の山」に埋もれて「富士山」走る前に窒息寸前。クタクタになりながら嫁を拝み倒して仮釈放GET。
     でも「4日後に収監ね!」そして「これから仮釈放なしの無期懲役ね~!!」と最終通告。(笑)
    
はい、死ぬ気で遊び倒してきます!

    
前日受付のため、大村さんの車に同乗しみんなでいざフジヤマへ!神戸の天気はあいにくの雨
     で、富士山周辺の天気をあれこれやきもきしながらレースの装備やトレイルの話で盛り上がる。
     車の運転もみんなで交代。ところが大村さんの高級車は一味ちがう。そう、ウインカーとワイパー
     のボタンが逆!右折しようとしたら間違えてワイパーを動かしちゃう。雨降ってて本当に良かった
     ~バレてないよな~(笑) そんなマンガな経験したい方は、是非大村さんまでご一報ください。

    
いよいよレース当日、ギリギリまで宿でノンビリしつつ門田元ちゃんと一緒にスタートラインに並ぶ。
     しかし元ちゃんはあれよあれよと最前列へ。「え!そんな最前列行くの?! 毛むくじゃらの招待
     選手と並んでるやん!!」 自分はそんな前に行ったら緊張してチビリそうなので、やや後方か
     らスタートです。(笑)(9/25 13:00)

    
最初の第1エイドまでは軽いトレイルを。そして第2エイドまではロード中心で。しかし天気が悪く
     全く富士山見えず(泣)。でもその代り富士山の着ぐるみを2人見つけました。こういう時は着ぐる
     みでもマジで嬉しいです(笑)。そして第2エイドからは竜ヶ岳方面へのナイトトレイルへ。
     (9/25 18:00)

    
今回の第1目標はUTMF2013の時に見た「竜ヶ岳からの満月と富士山」を写真に収めること!
     あれこそまさに絶景。浮世絵の世界~!今度こそ皆さんにあの景色をお届けしようと思いました
     が… 残念ながら雨のためコース変更となり、竜ヶ岳には登らず迂回ルートへ。今回も絶景は
     写真に収められず~(泣)

     竜ヶ岳をパスして向かった先は、晴れれば本当に気持ちのいい朝霧高原。前回のUTMFはここ
     で電池がなくなり真っ暗に!でもあの時は満月だったおかげでライトがなくても月明かりでなんと
     か走れ、そしてこれが意外と幻想的なトレイルランに。真っ暗の中、満月の明かりを浴びながら
     誰もいない朝霧高原を走る!「俺オオカミ男みたい!野生だ~!あぉ~~ん!!」って。(笑)
     でも皆さん電池の予備はしっかり持ってくださいね。

     そんな野生の思い出に浸っていたら、いつの間にか第1ウォーターステーションへ。
     (9/25 21:00) ここで多田さん大村さんに出会い近況報告。みんな元気そうで何よりです!
     しかし自分はこの頃から胃の調子が… 慣れないジェルを高頻度で食べたせいか、胃がキュン
     キュンして全く走れない。(泣)胃腸は強いほうだと思ったのにな~ なのでここでジェルを止めて
     エイド食へ切り替え。そして何故か無性にオレンジが食べたくなる。高校時代の友人の石田くん
     が、昔「オレンジが好き❤」なんて歌を作ってギターで弾いてたけど、その気持ちがやっとわかり
     ました。そう、この気持ね(笑) 誰にも聞かれないように「オレンジが好き❤」を口ずさみながら
     前半メインの山×3へ。しかし歌のせいか集中力がなくなり、この区間でロスト2回。石田くん、
     マジで嫌いになりました。(泣)

     かなり順位を落としつつも第3エイドへ!(9/26 4:00) 待ってました~ここは富士宮焼きそばの
     里。これが食べたかったんですよ。ここで焼きそば2pといなり寿司6個の大人食い!そして20分
     ほど仮眠。「食う」「寝る」「遊ぶ」の幸せを噛みしめながらも、起きたら関門時刻が1時間繰り下げ
     になったことを聴く。時計見たら「ゲ、関門繰り下げになってなかったら寝過ごして関門アウトじゃ
     ん(笑)。繰り下げサイコー!」って。全体通しての制限時間は緩いけど、各関門の設定時間は
     今回厳しいみたいですね、鏑木さん!この第3エイドで再び大村さんと合流ししばし一緒にRUN。
     そして第4エイド、90km地点に到着。(9/26 9:00) 色々準備したドロップバックを受け取るも、
     用意していた「着替え」「歯ブラシ」「カップラーメン」は面倒くさくて全てパス。ここでも日頃の鈍
     感力が大活躍。(笑) そうなんです。嫁が髪の毛切っても気づいたためしがありません!

     お次は第5エイドの富士山資料館へ。ここへは今回新設のルートを通って、距離は短いものの直
     登を泥んこになりながら登る。そうしたら尾瀬のような草原にたどり着く。ススキのような?ネコじ
     ゃらしのような?謎のふわふわした植物がお出迎え。晴れていたらここも絶景だったに違いない!
     本当に今年は雨で残念です!! そして最高標高地点(1417m)の第6エイド太郎坊へ。
     (9/26 14:00) ここで出会ったマッサージ親父がなかなかいいマッサージしてくれます!膝の
     裏側をガシガシ揉む揉む。「痛ってぇ~!!」おかげさまで眠気も吹っ飛びリフレッシュ。さあ、
     ここからは須走を激下り。止まりたくても止まれない直滑降ダウンヒル。あまりのペースに口から
     心臓出ちゃいそう。(笑)

     次の第8エイドでは恐怖のレギュレーションチェック。(装備確認) レインウエア上下、携帯電話、
     地図などを携帯しているかをしっかり見られます。2013より格段に厳しいチェックでした。噂では
     ここで50人もレギュレーション違反で失格を食らったとか。この135km地点まで来て失格とはさ
     ぞかし無念でしょうに!(9/26 19:00) 気が付けばレースも終盤。そろそろ走り始めて30時間
     が経ち2日目のナイトトレイルへ。前回も恐怖でチビリながら走った杓子岳。「夜」で「雨」で「岩場」
     でと本当にこの杓子岳登頂ルートは超・危険地帯。杓子岳からの降りもぬかるみで全く走れない。
     そして転がる、ぶつかる、オナラはでる。ホント臭いし(笑)もう笑うしかなくて笑いすぎてお腹痛い
     し~。

    
全身ドロドロになりながらも最終の第10エイドへ。時間は9/27 AM0:30。 コーラ、レッドブルな
     どあらゆるカフェインを投入して眠気と戦うも全く歯が立たず。今回は倒木が熊に見え、思わず
     「きゃー」と可愛く叫びました。(笑) でもおかげで眠気が吹っ飛び、最後の霜山をガシガシ登る。
     そしてどんなレースでも最後の山で感じるこの喪失感。「は~、今回も終わっちゃう~」。嬉しいよ
     うな寂しいような…、大人の夜遊びもそろそろ終了です。

    
最後の霜山を降ればライトアップされたコースがお出迎え。お~!このライトアップルートでゴー
     ルへ向かうのか! ここはなかなかデートスポット的なルート!! でも汗臭いし泥んこでおまけ
     にオナラくさいから嫁には120%拒絶されるやろな(笑)。今回は深夜だしゴールには誰も居ない
     よな~と思いながらも、沿道の皆さんとタッチ!タッチ!!ハイタッチ~!!! 最後まで楽しむ
     ぜベイビ~(笑) 本当にこのテンションは100マイルならでは。でもペースアップしすぎてホップ!
     ステップ!!肉離れ~!!!にならないように注意注意。

    
そしていよいよ旅の終着点、河口湖八木崎公園。ゴールには想像していた以上にたくさんのギャ
     ラリーが。みんな起きててくれてありがと~!やっぱりゴールはこうでなくちゃ! 最後は皆さん
     の歓声に吸い込まれるように38時間42分でゴール!!(9/27 AM3:42)
    
大会スタッフやボランティアの皆さん、はたまた自由奔放に練習させてくれた家族、そして練習も
     含め一緒に走ることができた皆さん、本当にありがとうございました!本当に達成感たっぷりの
     気持ち良いゴールをありがとうございました~!!
     (大会開催日:2015・9・25~27)



第五三二号

         『あやしい集団』 芦屋浜アスリートクラブ!


2015年10月17日
AAC会員
鍵谷 菜穂氏

     芦屋に住んで、十数年。時折見かける、あやしい集団「芦屋浜アスリートクラブ」。何だかごっつ
     い名前やな~()  海沿いを車で走り、ふと見ると帽子に紙コップを付けて走るあやしい集団。
     「潮風 ウルトラマラソン」。またしても「芦屋浜アスリートクラブ」。30キロ?50キロ??
     70キロ??? ありえへん!! やっぱりあやしい「芦屋浜アスリートクラブ」。

     3児の母として、それなりに楽しく生きてきた。末っ子が小学生になった去年、色んなことに頑張
     る子供たち、仕事を頑張る主人を見て、「私も何か挑戦せな!」。 休日、家族をほったらかして、
     走りに行く主人を白い目で見ていた私が主人と神戸マラソンに応募。運良く?運悪く?当選。
     そう言えば子供の頃マラソン大会は嫌いではなかった。主人の全面的サポートのおかげで、無
     事完走。走るってたのしい!そして時折見かける「芦屋浜アスリートクラブ」気になりつつも…

    
ご縁あって、念願の入会。しかし皆さんの大会報告を聞いて「場違いなとこに来ちゃったな~」と
     冷や汗。「やっぱりすごい人たちなんや~」。でも!とっても穏やかで、温かい。初心者の私たち
     夫婦にも、たくさん声をかけてくださって。あやしい集団なんてとんでもない!とっても温かいクラ
     ブでした。失礼しました。(汗)

    
練習会にあまり参加できないままでのウルトラマラソン。受付でコップを受け取ったときに、思い
     出した。車に乗りながらこの大会の様子を見た時のことを。あの時は思いもしなかった。まさか
     参加するなんて。「わたし、進化してるやん!」。大会に参加できるだけでうれしい。30キロ…。
     たくさんのランナーの皆さんとすれ違った。楽しそうに走る人、声をかけてくれる人、パワーをくれ
     る人…、みんな走るのが好きなんやな~。そして私も。こんなにしんどいのに、こんなに楽しい。
     車の人から見れば、私もあやしい人。一人じゃきっと走れない。こんな距離。一組しかいなかった
     ため『おしどり賞』をいただいた。仲がいいかはナゾ?だが、夫婦そろってこんなに温かい大会に
     参加できたことはとっても幸せ。ボランティアの皆さん、たくさんのご声援とパワーをありがとうご
     ざいました。そして応援してくれる子供たちにも感謝。でもやっぱり一番はいつも支えてくれる主
     人に感謝! 「けんちゃん ありがとう!」 これからも夫婦で進化していきたいね。
     (大会開催日:2015・10・11)



第五三一号

   ULTRA-TLAIL Mt.Fuji 仲間と一緒に完走しました!


2015年10月8日
AAC会員
大村 広之氏

     ULTRA-TLAIL Mt.Fujiは、誰でも参加できるレースではなく、国内で行われているトレイル
     レースにそれぞれポイントがつけられていて、UTMFで4ポイント、STYで2ポイントを獲得してお
     かなければエントリーできない国内最高峰のトレイルレースです。 昨年に、ULTRA-TLAIL
     Mt.Fuji STY(静岡~山梨91km)に参加し、走ってる時に2度とこんな厳しいレースは出るも
     のかと思いながら完走しました。
     そう思っていたのも束の間でSTYは富士山の周りを半周しかしておらず、やっぱり一周しておか
     ないと・・・という思いが次第に強くなってきてAACメンバー数名とUTMFにエントリーしました。
     出場できるかは抽選結果を待たないといけないという人気レースですが、AACメンバーは全員
     当選することができました。練習としては、六甲全山縦走、六甲全山縦走往復、ナイトトレイル、
     ダイヤモンドトレイルなど夏の暑い時に、AACメンバーの多田さんや門田さん青木さんと山を走り
     ました。・・・ペースの遅い私を引っ張ってくれて感謝しています!

     レース概要
     UTMF:総距離168km 累積標高8337m 制限時間46時間  レース参加者1400人
     9月25日(金)13:00スタート
     9月27日(日)11:00最終ゴール関門
     
     いよいよスタート! 9月25日(金)13:00
     いよいよ初めての100マイルレースのスタート!長い長い旅の始まりです。最初は、河口湖沿い
     を多田さんとゆっくりジョグしながら周りの流れに合わせながら進んでいきました。まず最初の足
     和田山1355mに登るところでいきなり大渋滞が発生し、更に停滞・・・待つこと約10分・・・山に
     入ってもシングルトラックのため渋滞に巻き込まれたまま登っていくという感じでした。ゆっくり山
     頂までたどり着き、下りにはいると周りのスピードも上がってきましたが、昨日から降り続いてい
     る雨でトレイルはぐちゃぐちゃで泥んこになりながら走っていきました。
     下ってから第1エイドである精進湖民宿村(19.1km)までは、約7kmくらいのロードを走ります。
     まだまだ長い道のりなんで、ゆっくり行こうと抑え気味でジョグ、しばらくすると宮武さんの後ろ姿
     が・・・ 「ファイト!」と声をかけると、「多田さん前行ったで!」といつもトレランレースで多田さん
     には、最初の下りでついていけなくなります。(笑)

     そうこうしてると、第1エイドに到着。ここでは、『精進湖すい豚』が用意されていてしっかり補給し
     て出発しました。次に目指すは第2エイドの本栖湖(31.5㎞) 第2エイドまでには、烏帽子岳
     1257m、パノラマ台1328m、中野倉山1247mを超えていきます。昨年はパノラマ台からきれ
     いな富士山が見えたのですが、今年は雨で視界が悪いため富士山を見ることはできませんでし
     た。この区間を走っている途中に日没になり、暗闇のナイトステージが始まります。このレースで
     は、レギュレーションとしてライト2つが義務付けられています。僕は、200ルーメンのヘッドライト
     と150ルーメンのハンドライトを持っていきました。第2エイド本栖湖でのエイドは『ゆば丼』、とて
     もおいしかったです。おかわりをし十分補給して出発。

     次は、46.5㎞地点のウォーターステーション麓を目指します。この区間では、ナイトトレイルにも
     目がなれてきて体調も良くどんどん前のランナーを抜くことができました。麓につくと青木さんに会
     うことができました。ここでは、約1週間我慢していたコーラーを飲みカフェインで体に刺激をいれ
     ました。ここのエイドを出発すると、前半の最大の難所である天子山地に突入です!麓から次の
     第3エイドまでは今回のエイド間では最長区間の23.1kmあり最大の難所であることから、1L
     では水切れが心配なため、ここまでバックパックに詰め込んでいた空の500mLのペットボトルに
     水を補充しました。

     天子山地は、雪見岳1605m、熊森山1575m、長者ケ岳1336mが連なっていて本当に厳しい
     山です。まず、雪見岳1605mへ約800mの直登が始まります。雨でどろどろずるずるで四つん
     這いになりながら登っていきました。雪見岳の山頂に着いたときは両手を挙げて喜びましたが、
     また約200mほど下ってトレイルを走っていると次の山の稜線にライトがチラホラ・・・、あぁまたあ
     そこまで登らなあかんのかぁと思いながら熊森山の登りが始まってしまいました。ここでも、直登!
     四つん這いになりながら、後ろからのランナーの息使いが荒いのが聞こえ、自分もハァッハァハァ
     と言いながら必死に登っていきました。

     熊森山から長者ケ岳1336mまでは下りが続きますが、雨の影響でドロドロズルズルのため何
     回も転倒しながら下っていきました。この区間は最長区間ということもあり、たくさんの選手が水
     を切らしていたみたいで、下ったところのボランティアに水がないか?と聞いている選手を数多く
     見ました。僕も500ml余分に持っていきましたが、ほとんどなくなっていました。走っていると、
     キャンプ場があり一つの明かりを発見!自動販売機や!走っていき水を購入し飲んでいると後か
     ら来た選手が千円札を持って買おうとしたのですが、つり銭切れ・・・両替えしてくれといわれたが、
     僕も500円玉しか持っていなかったため、その選手は購入できずでした。なんか横で飲んでいる
     のが申し訳なくなり、一口のみますか?と言うとすごく喜んで、ゴクゴクゴク・・・飲みすぎちゃうん
     とちょっと思いました・・・(笑)ちょっと、ええことしたなと思ったら、体が軽くなり登りの林道でした
     が走っていけました。この天子山地を超えるのには約6時間と予定していたのが約7時間かかっ
     てしまいましたが、まだまだ序盤と思い焦らずに進もうと自分に言い聞かせました。

     第3エイド富士宮(69.6km)に到着したのは、26日午前5時前でした。ここのエイドでは本来、
     午前5時が関門ですが、スタート直後の大渋滞の影響で関門が1時間延長されていました。
     第3エイドでは、富士宮焼きそばが用意されていましたが、この辺りから胃の具合いが悪くなって
     きて1パック食べるのがやっとの状態でした。そしたら、ここでも青木さんと会うことができ話をし
     ていると青木さんも胃の具合いが悪く気持ち悪いとのこと。走れないから歩いて行きますと、少し
     しんどそうに出発されました。私も数分遅れで出発し、走ったり歩いたりして進んでいると、多田
     さんの友人の高橋さんにも会うことができたのですが、高橋さんも胃の具合が悪いとのこと・・・
     そこから、粟倉ウォーターステーション76.3kmまで3人で歩いていきました。粟倉ウォータース
     テーションを出発し、次は中間地点である第4エイドこどもの国(90.4km)を目指します。

     しばらくは、青木さんと並走しながら登りは歩き下りは走るというペースで行きましたが、私の胃
     の調子がだんだんと悪くなり、下りでも走れなくなってきました。なんとか、早歩きでもと思いなが
     ら子供の国を目指しました。到着すると、体が重く吐き気もあったのでドロップバックを受け取った
     らすぐに休養テントに転がり込み毛布にくるまって20分後に目覚ましを合わせ横になりました。
     20分が経過し、起き上がると「大村さん!」という聞き覚えのある声。「あっ高原さん!」と顔を見
     るとすごくうれしくなりました。高原さんもテントに入ってこられ、話をしていると天子山地の下りで
     転倒しまくりで、タイツも破れ、カッパもドロドロの状態でした。気分転換に着替えを済ませ、高原
     さんより先にエイドを出発しました。天気予報では、土曜の昼からは曇りとなっていたのですが天
     気予報とはまったく違い、雨が強くなったり弱くなったりの繰り返しで終日降っていました。

     第5エイド富士山資料館(97.8km)までは、比較的距離も短くゆるやかなコースでした。このエ
     イドの手前では、すれ違いのコースがあり青木さん、高橋さんとすれ違いエールを交換することが
     できた。第5エイドに到着すると、吐き気がピークに達しエイドの隅っこでゲーゲー言うてました。
     ここでは、水ギョーザや、パンなどもあったのですが水ギョーザのスープを飲むだけで出発しよう
     とエイド出口に向かいましたが、気分が悪いため、また休養テントに転がり込み約10分横になっ
     てから出発しました。歩きながら進んで、しんどいなぁと思い振り返ると・・・あっ高原さん!着替え
     て復活されたとのことで、すごく元気そうでした。

     そこからは、また歩きながら第6エイド太郎坊(109.9km)を目指して歩いていきました。この頃
     から、関門時間と区間のコースタイムを見ながら平地は早歩き、登りは頑張るという作戦で行こ
     うと思いながら進んでいきました。それと、リタイヤのことも少しずつ頭によぎり始め・・・「あかん
     絶対完走や!絶対あきらめへんぞ!!」と心の中で繰り返し繰り返し叫んでいました。太郎坊ま
     での道のりはすごく厳しくドロドロで辛かったです。この区間で、26日12時にスタートしたSTYの
     選手が追いついてきて、トップ選手のスピードとステップには驚かされました。そんなトップ選手の
     中でAACメンバーの井上選手が10位から15位くらいでこられ、抜いていくときにはハイタッチを
     し声をかけることもでき元気をいただきました。

     なんとか太郎坊に到着すると、ここでも高原さん!マッサージを受けてられたらしいです・・・
     さすが100マイラー!レースを楽しんでおられるなぁ!とうらやましかったです。高原さんが、「こ
     の登りようがんばったな!」と声をかけてくださりうるっときてしまいました・・・。
     第7エイドすばしり(120.5km)までは下りで10.6km。STYの選手やUTMFの選手も下りな
     んでどんどん抜かれていきましたが、僕は走れずないのでマイペースで歩いて下って行きました。
     そうするうちに日没になり、2日目のナイトステージが始まりました。遠くにエイドステーションの明
     かりが見えてくると、なんだかホットした気持ちになります。

     ここのエイドステーションでは雑煮やなめこ汁があるのですが、固形物が食べれないのでなめこ
     汁をすすって出発しました。時間を見ると、関門までは2時間余裕があったので区間コースタイム
     を確認して、次の第8エイド山中湖きらら(135.5km)まで5時間で行こうと思い出発。出発する
     ときにかなり疲れた表情をしていたこともあるからか、一人のおじさんが「絶対最後まであきらめ
     たらダメ!」と声をかけてくれました。なんかこの言葉がすごく心に響き、歩いていると涙がこぼ
     れてきました。そこからは、今まで心のなかで叫んでいた言葉を声に出して、「絶対完走や!絶
     対あきらめへんぞ!!」と連呼しながら、今まで一緒に辛い練習してきて一緒にレースを走って
     いる仲間のことや応援してくれている仲間・家族の顔も思い浮かべながら「絶対に完走するぞ!」
     と心に誓いました!

     第8エイドに到着すると、装備チェックがありました。装備の総重量の計測(コース上すべての場
     所において1kg以下になってはいけない。)カッパ上下、携帯電話、地図、サバイバルブランケット。
     携帯電話のバッテリーが切れていて失格になった選手もいたそうです。その後、ベンチに座り込
     み暖かい飲み物を飲みながら休んでいると、前で選手とサーポートしている人の会話が・・・・
     既にUTMF700人以上がリタイヤしているとのこと。そうなると完走率50%行けへんなぁと思い
     今年参加したレースを思い出した。
       *比叡山インターナショナルトレイルラン・・・47%
       *OSJ山中温泉トレイルレース・・・27%
         またか・・・

     厳しいレースばっかり参加してるなぁと思いながらも、山中温泉みたいに絶対リタイヤはするもの
     かと思いながら出発しました。もうこの第8エイドを過ぎると、後は山3つや!と思いながらゴール
     までのカウントダウンを始めました。しかし後半最大の難所の杓子山1597mが待っていました。
     エイドを出て石割山1413mへの登りが始まりました。エイドでほとんど食べてないため、いつハ
     ンガーノックになるか心配しながら急こう配の岩場などをロープを使いながら登っていった。
     山頂近くには石割神社があり、完走祈願をして両手を合わしてから更に登った。しばらくすると、
     第9エイド二十曲峠(141.7km)に到着した。ここのエイドにはお豆腐があったので、半分くらい
     をゆっくりと食べてみたが胃の調子は相変わらず悪いため、隣のテントの救護所でお医者さんに
     胃の不具合を訴え、薬をもらいベットで約10分ほど横になってから出発した。

     ここから後半最大の難所の杓子山へのチャレンジが始まりました。前方を見ると、すごい岩場の
     急斜面で選手が渋滞していました。ロープを使い、必死に登っていきました。登ったら少し下って、
     また登る・・・杓子山の山頂はまだかまだかと思いながら進んでいきました。山頂に到着すると、
     鐘がありカンカーンと鳴らしてから下りに入りました。ヤッター!これで後は最後の霜山(1302m)
     だけや!!と思いながら下っていきましたが、この下りがすごく長くガスが出てきて視界も悪く辛
     かったです。この頃から、次第に睡魔が襲ってくるようになりました。

     第10エイド富士小学校(156.7km)までは、平坦な林道やロードも通るのですが、睡魔の影響
     で林道に別荘みたいな建物や、葉っぱが人の顔に見えたり幻覚が見えるようになってきました。
     歩きながら地図を見ながら、第10エイドからゴールまでは11.9km山一つだけ、時間を見ると
     最終関門の午前11時まで6時間・・・よし!!完走できる!!と確信しました!!いろんな思い
     が込み上げてきました。練習してきたこと、レース中辛かったこと、仲間のこと、家族のこと・・・
     やっとここまでたどりついた!という喜びも・・・あと少しがんばろうと歩いていると第10エイドに
     到着しました。

     ここまで来ると、ボランティアの人からも「完走ですね!おめでとうございます!」という言葉もかけ
     られるようになってきました。相変わらず、何も食べれないのでハンガーノックになって動けなくな
     ってはどうしようもないと思い、持っていたジェルを水に溶かしてエネルギーを摂るようにしていき
     ました。最後の霜山の登りは、最後の試練とも言える長い登りです。約600mを登っていくので
     最後に摩耶山を登るという感じでしょうか・・・。かなり登ったなと思ったポイントでボランティアス
     タッフがいて、「後登り半分です!」と・・・えぇまだ半分あるの??と思いながらも頑張って登って
     行きました。階段、直登・・・辛かったです。

     ガスで視界が悪いところで・・・熊や!と思い後ろずさりしていると後ろから来た選手に「どうしまし
     た?」と言われ、また幻覚やとわかり恥ずかしくなりました。どうにか山頂をクリアしとぼとぼと下っ
     ていると、後ろから赤いパンツの選手が抜いていきました。なんか見覚えあるなぁと思っていると、
     「あっ高原さん!!」 また、ここで高原さんに会うことができました。そこからは、走れない僕に
     付き合ってくれて歩きながら一緒にゴールを目指しました!

     高原さんが、メールで多田さん、門田さんに9時30分ころゴールすると連絡してくれていました。
     そのメールを千原さんも見てくれていて、ゴール手前のところで迎えてくれました。そして、ゴール
     まであと少しというところには、多田さんと門田さんの姿が・・・ 思わず両手を挙げて仁王立ちし
     てしまいました(笑) 最後のゴールゲートが見えてきたときは、やっと終わった!ゴールできたと
     うれしくなりました。そして最後のビクトリーロード!高原さんと二人で両サイドの人たちにハイ
     タッチしながらゴール!! 本当にうれしかったです!

     高原さん、長いレース中何回も会うことができたので、最後まで気持ちを切らせることなくゴール
     できました!ゴールまで一緒に歩いていただけて本当にありがとうございました!
     ゴール後、完走したことを妻に伝えようと電話をしましたが、言葉になりませんでした・・・
     大会に関わられた関係者、ボランティア、応援いただいたみなさま、家族、一緒にレースに臨んだ
     仲間みんなに感謝します。本当にありがとうございました!!
     これからもAACの一員としてがんばっていきたいと思います!!
     ゴールタイム 43時間32分21秒   478位/1409人中   完走率41.5%
     (大会開催日:2015・9・25~27)



第五三〇号

     憧れの海外マラソン「JTBマウイマラソン2015」に行ってきました!


2015年10月5日
AAC会員
谷口 ひとみ氏

    9月19日と20日に行われたマウイマラソンに行ってきました。元々海外旅行が好きで、マラソンで行
    くとしたら近場のグアムぐらいかと思っていました。国内の大会を検索している時に、いつかは海外
    を走ってみたいと、海外の大会に憧れていたので時々チェックしていました。そこで、マウイマラソン
    が目にとまりました。実は、私達はハワイ(オアフ島)で挙式をして、マウイ島に旅行した思い出の場
    所でもありました。
    大会のメイン会場でもある、西マウイに位置するカアナパリは、その時に南マウイからレンタカーで
    行った所で、何かご縁を感じました。大会の日程を見ると、ちょうど今年はシルバーウィークにあたり
    チャンスと思い、行ける時に思いきって行くことにしました。

    マウイマラソンは今回で45回目の記念開催となるハワイで最も歴史のあるランニングイベントです。
    種目はフルマラソン、ハーフマラソン、10キロ、5キロ、1マイルがあります。この大会は他の大会と
    違って、「ウォリアーチャレンジ」というイベントがあるのです。 「ウォリアーチャレンジ」とは、多彩な
    レースコースを持つマウイ島ならではのイベントで、2日間にわたり、距離の異なるレースの完走を
    目指すという、まさにランニングのウォリアー(戦士)のためのイベントです。


    3つのレース全てを完走したランナーには、マウイマラソンのウォリアーとして「ウォリアーチャレンジ
    特製メダル」が贈られます。ウォリアーの詳細は、
         「フル・ウォリアーチャレンジ」   1:フルマラソン(9月20日) 
                           2:10㎞(9月19日)
                           3:1マイル(9月19日)    の3レース
         「ハーフ・ウォリアーチャレンジ」  1:ハーフマラソン(9月20日)
                           2:5㎞(9月19日)
                           3:1マイル(9月19日)    の3レース
    せっかく遠いマウイに行くのだから、フル・ウォリアーにチャレンジし、ウォリアーの完走メダルも欲し
    いと思いました。

    出発少し前に、大会側からフル・ウォリアーの方だけ、10kmの後に「5㎞ラン」へ任意で参加可能の
    連絡がありました。そこで、私達は参加しようと予定していました。しかし、私がラッキーにも10キロ
    女子総合3位に入り、表彰式が5キロスタートの30分後にあるので、主人だけ走ることになりました。
    主人が5キロに出る為に着替えに行っている間、大変なことがわかったのです。10キロの速報が貼
    り出されて、ハーフに参加のAAC鎌苅さんと見ましたら、なんと主人と私の順位があべこべで、しか
    も性別と年齢もテレコになっていて最初はわけがわかりませんでした。
    ゼッケンをつけ間違っていたのです。「あー、これは失格かもー!」って焦りました。朝、主人が先に
    ゼッケンをつけて、私も疑いもしないで付けていたのです。名前は裏側に書いてあり全く気がつきま
    せんでした。なかなか戻ってこない主人を待てずに本部のJTBスタッフに連絡し、問題なく無事に表
    彰して頂けるとのこと。少し大きめのメダルを頂きました。

    1マイルは、マウイの子供の雄姿を親が見るという子供の為の大会らしいです。ウォリアーは必須に
    なっていて私達の順番まで見学していたのですが、低学年の子供達の頑張りにはとても感動しまし
    た。ただ、毎年時間がおすようです。私達の大人の部はおし時間に応じて出走のカテゴリーを調整
    されるようです。今回は迎えのバスに間に合うように男女一緒にまとめて走らせられました。年代別
    表彰もあるはずなのですが、それもなく終わりました。完走メダルもなくなった事もあるらしく、今年
    は最後の方の人には私達と別のメダルがかけられていました。よく見ると、子供達にかけていたメ
    ダルでした。

    フルマラソンのスタートはウルトラマラソン並みの5:00、暑くなることを想定されてのことですが、スタ
    ート位置までの移動もあるためホテル玄関前での集合時間は3:00と早かったです。フルマラソンは
    タイムは気にせず、マウイの景色をゆっくり見ながら写真を撮りながら楽しく走りたいと思っていまし
    た。スタート地点はマウイのメイン空港でもあるカフルイ空港近くのクイーンカアフマヌセンターです。
    私が参加したツアーは有森裕子さんのサポート付きで、決起集会をしてくださいました。スタート前に
    は既に沢山のフルーツと水、ゲータレードを用意してくれていました。簡易トイレも洋式タイプ(便座が
    高いです)でかなり広かったです。

    6,7人のダンサーさんをお手本にダンスのウォーミングアップがあり、しかも結構ハードで真剣にし
    たら走る前から疲れそうでした。スタート前から珍しい朝の雨、小雨が降り続ける中をスタートしまし
    た。真っ暗な道を少しの街灯の中を走り、少しずつ明るくなってきたころから雨も上がり、雄大なウェ
    スト・マウイ・マウンテンを右手に、15kmあたりから細かなアップダウンが続くコースが最大の難所
    です。難所を過ぎて海岸を眼下に見下ろす高台に出ると、マウイ島ならではの絶景が見えました。

    中間点を過ぎてビーチラインまで下り、ラストは港町ラハイナのフラットなコ-スを通り抜けて行きま
    す。しかし、後半はマウイの太陽の日差しで気温もグングンと上昇。2.5km置きにあるエイドは水と
    ゲータレードがメインですが、所々にフルーツも用意され、また路面には色とりどりのチョークで書か
    れた「GO,GO,GO」 「You Can Do It」など応援メッセージで元気をもらいました。

    あまりの暑さに後半のエイドでは頭からスポンジを絞る、水をかぶるという初体験。前日からお腹の
    調子が悪くて胃の調子もおかしくなっていたせいもあったので、思ったよりそう楽しんでいられない
    くらいしんどかったです。あの暑さの中、小刻みにある私設エイドと大会エイドにとっても助けられま
    した。ただ、体の一部に冷えも感じつつ、エイドが有りすぎて立ち寄りすぎたかもしれません・・・。

    気晴らしに見る海岸沿いのコースでは、これからサーフィンをするという人を多くみかけ、気軽に自
    由に好きな場所に駐車して、日本とは違う光景だなと思いました。走っているとザバーっと波しぶき
    がかかりそうなぐらい海に近い地点もありました。どの種目もスタート5分前に並んでも、余裕で最前
    列に並ぶことが出来き、たぶん誰もにらみませんしね。タイムを気にする外国の方が少ないことに驚
    きました。タイムを気にしている人はアップの走りも速くて、まぁ、殆どアップしていませんが。沿道の
    応援も、皆さんとても大きな声です。「Good Job」とあちこちで声かけしてくれて日本とはまた違う応
    援でした。大会終了後の有森さんとの交流会では、日本人は全員時間内に完走したそうです。

    さて、関空に無事に帰国して、またまたハプニングです。スーツケースのキャスターが一個外れてな
    くなっていたのです。これは最後に非常にショックでした。3輪走行で帰宅しました。そして、ネット掲
    載のリザルトでは、1マイルのタイムがゼッケン訂正後にも関わらず、主人とあべこべになっていた
    のと、楽しみにしていた現地スタッフによる写真では、10キロの写真があるはずなのに、別人しか出
    てこなくて、2人の写真がないんです。そんなこんなで、最後まで色々とハプニングがあり、忘れられ
    ない楽しいマウイマラソンでした。

    ご一緒させて頂いた鎌苅さんご夫妻にはエキスポで偶然にお会いできた事は心強く、色々と情報や
    アドバイスを頂きお世話になりました。また、ハーフの完走後でお疲れにも関わらず、かなり時間が
    経過しているのに、カメラ片手にゴール手前にいてくださり、ありがとうございました。この場をおか
    りしてお礼申し上げます。マウイの市民ボランティア、大会スタッフ、マウイマラソン各社スポンサー、
    JTBの皆さんにも感謝いたします。またいつか是非とも参加したい大会でした。
     (大会開催日:2015・9・19~20)