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更新日 2025年6月10日
9『飼い主の気持ちの持ち方』
 例えば飼い主が、犬に甘えた行動、をしている。じーっと見つめて
「○○ちゃん、それを噛んでは駄目ですよ」「○○ちゃん、お利口さんですね~」などと話しかけている。これは犬を可愛がり、大切に思う気持ちがあるからこそ出てくる行動だけど、実はこの行動が「犬に甘えた行動」なのだ。
 犬にしつけをする時の飼い主の基本行動は「見ない、喋らない」だ。「見ない」とは、しつけを行う際は犬を見ないでしつけを行うと言うこと。実際に犬を全く見ないということではなく視野にいれておく。見ないふりをするということ。
 「喋らない」とは、しつけをする際は、犬に話しかけないこと。また、犬が問題行動を起こした場合でも、ギャーギャー騒がないこと。犬は人間の言葉を理解出来ないので、いくら話しかけても「何か騒いでるな~」くらいにしか思わない。また問題行動を起こした時に「ギャーギャー」騒ぐと「この行動をすると人間の気を引くぞ。もっとやって注目を集めてやれ!」と思うのだ。
 人間は猿文化で音を出す動物だけど、犬は犬文化で、音を出さない動物だから、
犬を擬人化することはやめないといけない。
躾けを行う時は心に一線を引き「見ない、喋らない」を徹底する。もしかしたらこの飼い主の意識改革(見ない、喋らない、犬に甘えてはいけない)が、躾けの訓練の中でも、最も難しいが可愛い愛犬の為に気持ちを変えなければいけない。
10『間違った習慣と言い伝え』
 犬のしつけについてよく言われている習慣や言い伝えにも多くの間違いがある。
次の幾つかの例でチェックする。


 甘噛みをするのは歯がかゆいからである。
 犬が飛び付くのは、喜んでいるからである。歓迎のしるしである。
 トイレは、においを付けておくと覚え易い。排泄し易い。
 トイレ以外でお漏らしした時は現行犯で叱る。
 犬が悪さをした時は、叩いて教える。叱って教える。大声で叱る。 
 散歩中に必ず排泄させる。
 犬が自分の体をペロペロ舐めるのは、グルーミングをしている。 
 飼い主の口をペロペロ舐めるのは、愛情表現である。
 毎日決まった時間に散歩させる。 
 大型犬は小型犬に比べて、沢山散歩をさせなくてはいけない。
 散歩中に通りがかりの人に可愛がってもらうと喜ぶ。  
 マーキングは犬の本能や習性による行為だから放っておく。 
 餌をガツガツとよく食べるので、おかわりをあげる。 
 出掛ける時は、「行ってきます」のあいさつをする。 
 帰宅した時は、「ただいま」のあいさつをする。  
 のびのびと育てるには、放し飼いが一番だ。
□ かわいいから、いつも一緒にベッドで寝ている。  
 いつも一緒にソファーに座ってテレビを見ている。
 犬の気持ちを考えて、出来るだけ犬の言うことを聞いてあげる。
 
これらは全て間違った習慣や言い伝えだ。
こういった間違った考えが頭の中を占めている為にしつけが上手くいかない。