アニメ大好き

◆第29回『ムーミン』&『楽しいムーミン一家』◆(1998/3/1)

 毎年スナフキン(『ムーミン』の主要登場人物)の手帳を使い、筆箱にレターセット、マグカップからTシャツとスナフキングッズを見るとつい買ってしまう私が、これまで『ムーミン』を取り上げてこなかったのも不思議と言えば不思議なのですが、実はお話はあんまりよく覚えてないんですよね。好きなはずのスナフキンでさえ、どういう人物でどういうところが好きなのか説明しろと言われると返答に窮するぐらいで……。おいおい、ホントに好きなのか?

スナフキン  アニメを見たことがないという人でも、この『ムーミン』のお話が北欧の作家トーベ・ヤンソンさんの手になるもので、世界中で愛されているということはご存じの方が多いのではないでしょうか。私は原作はまったく読んだことがなく、小さい頃は「ムーミンってカバなのかなぁ」とか思っていました。ミィやスナフキンは人間なのに、なんでムーミンはカバなんだろう、と。本当はカバじゃなくて妖精の一種なんですよね(あの体型で妖精と言われても……)。ムーミンパパやムーミンママに本名(?)はあるのかとか、何か変なことばっかり考えてたなぁ。

 初代ムーミンの声は岸田今日子さんがおやりになっていて、あの独特の語り口が何とも好きでしたねぇ。のんびりというかおっとりというか、あの岸田さんの声だけでもう異世界を表現してるという感じで。あまりにも印象が強烈だったので、初めてリメイク版『楽しいムーミン一家』を見た時は、「これはムーミンじゃない」と思ってしまいました(と言いつつ見ていたが)。なんかムーミンの声だけじゃなく全体的に明るいというか健全というか、初代『ムーミン』に漂っていた摩訶不思議な雰囲気がなくなっていて。

 キャラクター設定にも違いがあり、「さすらいの旅人」のはずのスナフキンはムーミン達と一緒になって遊んでいるし、ムーミンのガールフレンドの名前は変わっているし(旧はノンノン。新はフローレンだったかな?)、そのガールフレンドのお兄さんもごく普通の人になっていて―――。ノンノンのお兄さんって、髪が巻き毛で中世ヨーロッパしていて、バイオリンなんか弾いてて高飛車で「男白鳥麗子」みたいで、めちゃめちゃ強烈なキャラクターだったんですよ。声が広川太一郎さんで。けっこう好きだったので、普通の人になっていたのが残念でした。ちなみに今売っている手帳などのグッズのイラストは『楽しいムーミン一家』版で、明るく可愛らしい雰囲気です。

 あと、これは『ムーミン』そのものとは何の関係もないのですが、私ムーミンというとついつい同時に「パルナス」(洋菓子屋さん)のCMを思い出してしまうんですよね。「おとぎの国のロ〜シア〜の、夢のお船が運んでくれた〜、パルナス、パルナス、モスクワの味〜」という歌の流れるファンタジックな(?)CMで、なんか『ムーミン』の世界とよく調和してたんです。「ねぇムーミン、こっち向いて」という主題歌と同じくらい、私にとって『ムーミン』と結びついてる歌です。

 もう一回見たいなぁ、初代『ムーミン』。


●次回予告●

次回は『北斗の拳』です。


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