アニメ大好き

◆第22回『未来警察ウラシマン』◆(1997/8/5)

 衛星放送で再放送中なので、ご覧になっている方もいるかと思います。ご覧になっていない方は是非一度チャンネルを合わせてみて下さい。毎週金曜日6時半です。

権藤のおっさん 我が家では毎週しっかり録画して見ていますが、あらためて思ったのは音楽がいいこと。当時としてはかなりナウい主題歌だったと思うんですが、単に曲がかっこいいだけじゃなくて、オープニングのアニメーションとめちゃめちゃマッチしてるんですよね。曲の展開と絵の動きがばっちりはまってて、非常によくできてる。いまどきは全然関係ない普通の歌謡曲が主題歌に使われることも多いですが(工藤静香の『BlueBelvet』が『ドラゴンボール』のエンディングだと知った時は愕然とした)、やはりアニメソングはアニメと合ってなくちゃと思いますね。主題歌だけじゃなく、ストーリーの中でもセリフなしで音楽だけでチェイスシーンが展開されるようなことが多くて、凝ってるなと感じます。

 過去から未来へタイムスリップしてきた(だからウラシマン)少年リュウが主人公で、機動メカ分署の刑事として犯罪組織「ネクライム」と闘うという話。毎回の事件はけっこう子供だましで、「おいおい、おまえら本当に犯罪集団なのかよ」と言いたくなるんだけど、リュウのタイムスリップの真相と、名前だけでなかなか正体を現さないネクライムの総統フューラーとの関係が明かされる後半は、非常に見応えのあるお話になっています。

 しかし本当に今見ると、「ネクライム」って世界的犯罪組織のわりには幹部がルードヴィッヒしか出てこないし、幹部のわりにはルードヴィッヒにはジタンダみたいな小悪党しか部下がいないし、「ネクライム」って一体……。まぁ子供にはルードヴィッヒの白い顔とミレーヌの厚化粧の顔だけで十分怖いという気もするけど。ミレーヌってすごく珍しいタイプのキャラですよね。大人の女っていうんですか? 別に色気で押すわけでもなく、ものすごい悪女というわけでもなく、「あきれた坊やだこと」というスタンスで主人公に関わってくる敵方の女性って、あまり他に例を見ない。「悪の美学」とか言って一人でお耽美している敵キャラというのはルードヴィッヒ以外にも『ゴーショーグン』のブンドルとか、『ガンダム』のマ・クベ(耽美……かな?)とかいるけど(みんな声は塩沢兼人さん)。昔はそうも思わなかったけど、今はミレーヌが一番好きですね。

 まだ今なら後半のスリリングな展開に間に合います。百聞は一見にしかず。オープニングを見るだけでも価値があるぞ!

※前回『侍ジャイアンツ』に関するフォロー※
 「こちとら海で鍛えた土佐っ子だ〜い」は「土佐っ子」ではなく「土佐っぽ」だとのご指摘をKoi様からいただきました。『侍ジャイアンツ』についてもっと究めたいという方はKoi様のホームページをご覧下さい。


●次回予告●

次回は『バビル2世』です。


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