アニメ大好き

◆第20回『戦闘メカ ザブングル』◆(1997/6/1)

 男は顔じゃない。

 『ザブングル』と言って思い出すのはとにかくこの一言。はっきり言ってストーリーはあんまり覚えていなくて、「なんか後半どんどん面白くなっていったんだよなぁ」と思うわりに、どういう最終回を迎えたのかまったく思い出せない。「男は顔じゃない」ことだけは確かなんだけど。

ジロンだよ〜ん  ジロンは、アニメの主人公にしては不細工というか丸顔で、体つきもけっこうコロコロした男の子。初めて見たときは正直がっかりしてしまった。「こんなのが主人公?」と。ところがどっこい、回が進むにつれどんどんカッコ良くなってきたんだよねぇ。もちろん顔は変わらないんだけど、その性格というか生き方が。仲間の元を抜け出した女の子を追いかけていってバシっと殴るところなんかしびれちゃう。確か、殴った後でキスしたんじゃないかとも思うんだけど、とにかく決して器用じゃないストレートな行動に「男だねぇ」とほれぼれしてしまうんです。

 ザブングルの舞台は陸地のほとんどが荒野というゾラ星。支配階級である「イノセント」と、支配される「シビリアン」とが明確に分かれている世界で、「シビリアン」達は厳しい環境を生き抜くため常に戦っている。「他人の物を盗んでも3日間逃げ切れば自分の物になる」という「3日の掟」なんてものがあるぐらいの無法地帯なんだけど、両親を殺されたジロンはその「3日の掟」を破ってひたすら敵を追い続けようとするんですね。「それがおれの生きるってことなんだ!」と言い放って。そのあげくに結局「イノセント」を敵に回してしまうことになるんだけど、損得勘定じゃないんだよね。「イノセント」に捕らえられた女の子を「必ず取り戻す! 理屈じゃない! おれがそう決めた! おれが実行するだけだ!」と言って取り返すところなんかもう、カッコいいったらありゃしない。もしこんな男の子がいたらあっという間にほれちゃうわ。まぁそーゆー「カッコいい」行動の出来る状況っていうのが今の日本にはあんまりないけどさ。バカだと思われるのがオチだしね。

 あんまり覚えていないと言ったくせにセリフまで再現してるのは何故?と思った方、私の手元には『ザブングルテキスト』なるものがあるんですよ。十数年前のアニメ雑誌の付録。よくそんなものとってあるもんだと我ながら感心してしまいますが、どこで何がどう役立つかわかんないもんです。しかし残念なことにこの『ザブングルテキスト』、まだTVシリーズの放映中に作られたせいで、話が途中(39話)までしか載ってない。ああ、最後はどうなったんだ? 確か大団円だったとは思うんだけど……。ご存じの方、結末をお教え下さい。

 最後に。MIOの歌う挿入歌『Hey You!』と、映画の主題歌『Get It!』がめちゃめちゃ好きでした。♪口移しでおまえに愛のかわりに生命のありか教えてあげる♪ どっか入ってるカラオケないかしらん……。


●次回予告●

次回は『侍ジャイアンツ』です。


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